あなたは会社(上司)に対して、こんな不満を持ったことはありませんか? 「結果を出しているのに、誰も評価してくれない」「がんばっていない同僚のほうが、上司から頼りにされている」。人材評価・組織開発に携わったプロが、その原因と「今やるべきこと」をお伝えします。

「できる人」は、
自分の“役割”を知っている

 私はこれまで、外資系の人事コンサルティングファームなどで、人材評価や組織開発の支援に携わってきました。

 その仕事柄、2000人以上の「できる人」たちを分析してきましたが、その人たちが他の人に比べて、知識やスキルに優れていたかといえば、決してそうではありませんでした。むしろその点では、違いを見つけることができませんでした。

 では、何が成果を左右していたのでしょうか。それは、場面ごとの「行動」であり、その背景にある「考え方」なのです。この点こそが、「できる人」とその他大勢の人たちを分ける決定的な違いだと言えます。

 その根っことなる「考え方」をもう少し掘り下げていくと、

「与えられた役割(期待)を認識し、それに応える働き方をしている」

 と言い換えることができます。
 なぜ、「期待」に応えることが大事なのでしょうか。例を挙げます。