「グーグル+アウディ」の秘策!?

「なるほど、あれはそういう意味だったのか!?」

 世界最大級の家電見本市「2014 International CES(以下、CES2014)」からシリコンバレーを経てデトロイトへと飛び、北米国際自動車ショーの場内で取材を進めていた時、パズルが解けたような気持ちになった。

「あれ」とは、2014年1月6日午後8時半から、ラスベガスのコスモポリタンホテルで開催されたアウディ「CES2014・キーノートスピーチ」の冒頭で流れた映像だ。高級ハイヤーの自動運転をコメディタッチで描いた作品だった。

 そして、パズルのピースは次の5つだ。

①グーグルが主導する、アンドロイトを車載OSに推奨するコンソーシアム「OAA(オーブン・オートモーティブ・アライアンス)」が発足し、アウディも参加を表明。

②グーグルカーのルーフ部分でクルクルと回転する「ライダー」の製造元、米ベロダイン(Velodyne)社の事業の狙いは、一般新車向けのセンサーとしての販売。

③スタンフォード大学が、自動車関連開発のコンソーシアム「CARS (The Center for Automotive Research at Stanford)」で、フォルクスワーゲン・アウディとの自動運転実証試験に積極的。

これが「グーグルカー」の本当の狙いか!?<br />続・このままでは日本が「自動運転」で勝てない理由グーグル本社の一角 Photo by Kenji Momota

④グーグルカーはもう、ネバダ州で走っていない。

⑤シリコンバレーでの噂。

 上記の①については、本連載第171回に詳しい。

 では、②~⑤について、個別にご紹介していこう。