根回しの本質は、「人間理解」。
ここで大きな差がつく!

 従って、この点はプロジェクトのリーダーを任せられるかどうかの大きな判断基準にもなるのです。人に影響力を行使して、人を動かす能力ですから当然といえるでしょう。

 関係者が多くなればなるほど、「根回し上手」と「根回し下手」との差は大きくなります。「根回し上手」の人は、大きなプロジェクトを任される機会が増え、活躍するチャンスにも恵まれていくのです。

 加えて、根回しというプロセスから学びとれることはたくさんあります。回しの本質は「人間理解」と言っても過言ではありません。

 根回しにあたっては、まずは誰に根回しをしておく必要があるのかを理解できなければなりません。そのため、関係者それぞれの関係性やパワーバランスを洞察する必要があります。

 次に、根回しの対象となる各人の特徴や関心事を理解する必要があります。「損得勘定を優先する人」なのか、「周囲の納得を重視する人」なのかなどです。このように根回しとは、社会性の基本となる「人間理解」の素養を培う上で、またとない訓練の機会なのです。

(次回掲載は、1月30日の予定です)


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