ESを書くのは、1社当たり相当な時間がかかる。
 30社程度書く人が多いのではないか。合計すると膨大な時間だ。
 この時期は、ESを書いているだけではない。業界研究も企業研究も、筆記対策も、OB訪問もしたいところだ。その時間を犠牲にして、「中途半端なESを書く作業」に割いているのでは、あまりにも非効率ではないか。

 だからといって落ち込むことはない。
 今、この記事を読んでいるのがいつだろうと、間に合わせることはできる。
 そのためにも、ESを書き始める前が勝負だ。
 まず、何をすれば良いかを冷静に考えてみよう。

ESは提出前の準備が9割

 ESを書き始める前に、準備しておきたいこと。
 それは「就職活動の軸」を明確にしておくことだ。
 これが1つ目のポイント。
ESは準備段階で、結果が決まってしまうのである。

 就職活動の軸とは、志望企業を「選ぶ基準」を自分なりの言葉にしておくこと。
 言い換えるなら、「受ける企業すべてに共通するヤリタイコト」は何なのかを言葉にすることだ。

 これが明確になっていれば、受けるべき企業と、そうでない企業が明確に分かる。
 ヤリタイコトを実現できる企業という「ものさし」があれば、同じ業界でもA社はできそうだがB社は難しそうだとか、業界の違うC社でもできそうだなと、幅広く企業を見つつも素早く選別ができる。
 さらには、志望動機にその「ヤリタイコト」を記入すれば良いので、ES作成もスムーズに書ける。

 この準備ができているだけでESの書き出しから、その後の選考の進み具合がまったく変わってくる。
 書きながら悩むのは非効率。悩んで決めてから書くほうが早いのだ