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株式市場透視眼鏡

日本の株式市場は前途多難
景気後退リスクが増大

2007年10月24日
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 日本株がさえない状況は続いている。経済実態の不安面を挙げればきりがない。たとえば4~6月期のGDP成長率は、改定値が実質で年率▲1.2%まで下方修正された。これで日本経済が景気後退に突入すると考えているエコノミストはほとんどおらず、7~9月期は回復に向かうとの見方が多いが、経営破綻となる上場企業が散見されるのが気にかかる。

 9月に消費者金融の中堅クレディアが、負債総額757億円を抱えて民事再生法の適用を申請し、上場廃止が決まった。改正貸金業法による融資金額の総量規制やグレーゾーン金利の撤廃、利息過払金返還請求に備えた損失引当金の大幅な積み増しが負担となった。

 同社は1995年に店頭上場し、4年後に東証一部上場、さらにその4年後には過去最高の営業収益を計上した企業だった。それからわずか4年で経営破綻するなど誰が想像できただろう。それだけ業界を取り巻く環境が激変したのだ。同社だけでなく他の消費者金融も油断できない。そこに大きく手を突っ込んでいる銀行もタダではすまない。

 ちなみに上場企業の破綻は今年に入ってから同社で2社目だ。1月に東証二部のアイ・エックス・アイが民事再生法の適用を申請しているが、クレディアのような東証一部企業の倒産は勝村建設以来2年ぶりだった。だが、その後9月に同じく東証一部のみらい建設グループ(日東大都工業と三井不動産建設が統合)、そしてジャスダックのマキ製作所など、経営破綻が続いているのだ。

 企業の決算も変化が出てきた。これまではよい内容が当たり前で、相場がどれだけよいかを見極める展開だったが、IHIやカシオ計算機のように悪い内容が目立つ。

 問題は個別企業だけでなく、マクロ経済にも及んでいる。経済指標はよい指標、悪い指標が混在するようになってきた。特にこれまで景気の牽引役だった設備投資が頭打ちである。すでに先行指標である機械受注が昨年6月でピークアウトしたので、これは突然の事態ではない。だが、代わりに「個人消費が経済を支える」という日本銀行のシナリオは、完全に崩れた。6月の定率減税廃止による地方税の大幅上昇が響いた格好だ。

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