みなみ・そういちろう
1999年、モルガン・スタンレー証券に入社。2004年、幼少期より興味があったスポーツビジネスに携わるべく、楽天イーグルスの創業メンバーとなり、初年度から黒字化成功に貢献。2007年、株式会社ビズリーチを設立。管理職・グローバル人材に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」を運営。2010年、「お得に贅沢体験」ができるセレクトアウトレットをイメージしたECサイト「LUXA(ルクサ)」を開始。

 なるほど、ありがとうございます。今回のプロジェクトのキーワードはグローバル人材だと認識していますが、船橋さんは「グローバル人材」をどのように定義されていますか?

船橋 “Think global, act local.”とよく言っています。具体的には地球規模で物事を考えつつも、目の前のことにアクションを取れる人材です。ほとんどの企業で、グローバル人材はリージョナル人材を指しています。地球規模で考えられる人材というよりは、「アジアで活躍してほしい」「フィリピンで活躍してほしい」といったように、限定された海外で活躍する人をグローバル人材と呼んでいますよね。でも、それは違うと思います。地球全体が一つの村と言いますか、IT革命によってボーダレスになった時代においては、地球規模で物事を見ることができ、なおかつ目の前のことにアクションを取れる人がグローバル人材ではないでしょうか。

 世界と比べて日本のグローバル人材率やグローバル人材の課題は大きいと感じられていますか?

船橋 はい。特に日本は、人口に対して留学する人の比率が他の先進国に比べると圧倒的に低いです。

 そうなんですね。根本的な質問になりますが、留学比率を増やしたい理由を教えてください。

一度は海外に行ってほしい
世界の広さ、日本の良さ、自分のことを知ってほしい

船橋 一つは、グローバル化が進むなか、グローバルな環境で働ける人材が増えないと日本の経済が衰退してしまうから。そしてもう一つは、一度でいいから海外に出てほしいからです。どれだけ世界が広いか、楽しいかを知ってほしい。海外に行くことで、日本の良さがわかりますし、自分のことも知れます。さまざまなことに触れずに日本の良さがわからないままでいるのは本当に勿体無い。なるべくいろいろなことに好奇心を持ってほしいので、そうした背景から留学比率を増やそうとしているのです。

 経済活動や政治はもちろん大切だけれど、そのためだけでなく、個々の価値観や視野を広げて人生を豊かにするために、選択肢と可能性を知ってほしいということですね。

船橋 その通りです。僕は小さい頃よく親から言われたのは、世界のいろんな社会を見なさい、自立しなさい、社会のために貢献しなさい、という三つでした。