快く「イエス」が言えれば、
上司から絶大な信頼を得られる

 上司の側でも、「これは気が進まないだろうな」と、たいてい承知の上です。それに対して、快く「イエス」と言える部下はなかなか見上げたもので、信頼感も増し、一目置くようにもなるものです。

 また、組織の中では方針が変更になるということが度々起こります。トップマネジメントにとって「朝令暮改」は当たり前と言われるように、環境も一定しているわけではありません。「昨日の判断」と「今日の判断」とが異なることはいくらでも起こりうるわけです。

 上位方針が変更となった場合、現場を預かるリーダーとしては、方針の変更を下に伝えるのは一苦労です。昨日まで「ああしろ」と言っていたものを、それをくつがえして今日からは「こうしろ」と言わなければならないからです。

 場合によっては、数週間から数ヵ月もの間やってきたことがまったく水泡に帰してしまうようなこともあります。そのような場合に説得力をもってメンバーに伝えられるかどうか、メンバーの納得が得られるかどうかは、リーダーの腕の見せどころで、その力量によって大きな差が出ます。つまり、リーダーにとっても気が重い仕事なのです。