タイ 2014年2月10日

やるからには成功させる!
タイでマッサージ店を経営するイロハとは? 【第1回】

日本でもブームになったタイ式マッサージ。タイ旅行の目的のひとつにもなっている。バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部が、バンコクのマッサージ経営の現状を調査。費用は? 人集めは? リタイア後はタイでマッサージ店でも……そんな夢を見ているひとは必読です。

 タイといえばタイマッサージ。中心地の路地の中には必ずといっていいほどマッサージ店があり、人々の体を揉みほぐそうとマッサージ師が手ぐすね引いて待ち構えている。

 そこで、バンコクのマッサージ業界の深部に肉薄すべく、経営者側の視点に立ち調査を試みた。開業資金、給与体系、人材の確保と育成……これまでだれも書かなかったタイマッサージ店の内情について、4回に渡ってエラそうにご紹介する。日本人経営のマッサージ店が激増!となるか!?

バンコクのタイマッサージは、ローカル店では1時間約200バーツ(約600円)、高級感のある店だと1時間約400バーツ(約1200円)。日本に比べ破格の安さで施術を受けられる。

マッサージ店を経営したい。まずは“なぜ?”

 ビジネスの成否はその動機にあるといって過言ではない。バンコクに点在するマッサージ店をよく観察すると以下のような動機が見え隠れする。

パターン1:ビジネスとして儲けを出し、従業員とともに豊かな生活を分かち合いたい

 税金を払い、ビジネスとしてタイマッサージ店の経営に取り組むケース。この場合はマッサージを通して自分が何を世の中に訴えてゆくか、事業理念およびコンセプトを明確にすることが大事だろう。

パターン2:タイマッサージに興味津々なので

 日本でセラピストの経験もあるし、タイマッサージの本場でそれを職業に活かしたい。儲からなくてもいい。人を癒したいという情熱タイプのオーナーが経営するケース。

 タイでは外国人がマッサージ師として施術することは禁じられているので、どうしてもやりたければ自分で会社を設立することになる。しかし人を癒す情熱だけでは会社は長続きしないと思われるし、情熱が空回りしてタイ人マッサージ師と摩擦を起こす可能性は想定しておいたほうがいい。

パターン3:自分の拠点は日本。タイ人の彼女(または現地妻)に店を持たせたいから

 タイに好きな女性ができて、いつのまにかそういうことになっていたというケース。金を出す本人は、日本とタイの往復のチケット代ぐらい出ればいいと割りきっている。

 この場合、店を持つにはいくらの投資になるのか。資金繰りもしっかり把握できる彼女であれば、問題ない。それでもバンコク中心部に間口4メートルの店を構えて、顧客がつくまでには最低でも100万バーツ(約300万円)は用意していたい。月々3000バーツ(約1万円)の見返りがあれば悪くない。タイ人の彼女をオーナーにすれば、会社を設立する必要もないので開業に至るハードルはいたって低い。

パターン4:マッサージ師が独立

 最後は雇われていたタイ人マッサージ師が、少ない元手で「店側に上がりをもっていかれるぐらいなら自分で」と開店するケース。

 何年もかけて溜め込んだ歩合とチップを元手に狭いスペースを借りて、自らが店主兼マッサージ師になれば儲けはすべて自分のもの。怠け癖がなく、性格が上昇志向ならばプレイングマネージャーとして人事労務管理にも卓抜な能力を発揮する(まれに鬼のようにマッサージ師を酷使するのもこのタイプ)。


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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