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家を買う!妻とのケンカを乗りこえて

あなたのその言葉が妻を切れさせる

太田三津子 [不動産ジャーナリスト]
【第4回】 2009年12月28日
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カギを握る夫婦の会話力

 一般に、夫婦の会話は時がたつほどに少なくなるようだ。よく言えば「あ・うん」の呼吸だが、悪くとれば、相手への関心が冷めた証かも……。しかし、マイホームを買うときはそうはいかない。

 ある不動産仲介会社の担当者は「夫婦のコミュニケーション密度が成功のカギを握る」と断言する。「ご夫婦の会話がない、話が噛み合っていない、それからファッションが極端に違うご夫婦も要注意です」。

 こうした夫婦は希望物件が二転三転したり、肝心な時に意見が合わずに絶好のチャンスを逃すケースが多いそうだ。そこで、今回は妻とのケンカを回避するコミュニケーション術を考えてみよう。

 まず、悪い例。最近マイホームを取得した3人の既婚女性に「切れそうになった夫のひとこと」を聞いた。あなたにも心当たりがあるかも……。

「いい加減にしろよ」

 斉藤英子さん(仮名、40歳)が切れたのは、夫の武さん(同、42歳)の「いい加減にしろよ」のひとこと。

 武さんはシステムエンジニアで毎晩帰りが遅い。そこで、英子さんがせっせと情報を集め、毎週末はふたりでモデルルーム巡りをしていた。モデルルームを見ること、なんと30物件以上。夜は住宅雑誌に載っていた「賢いマンション選びのチェックリスト」に照らし合わせて検討を重ねてきたのだが、ある日、武さんがうんざりした顔で「いい加減にしろよ」と言ったのだそうだ。

 「私の努力を全く理解してくれない」と英子さんは激怒。一方、武さんは「最初は真面目につき合っていましたよ。でも妻はチェックリストが絶対で、ひとつでもマイナスを見つけるとダメ。妻の言う完璧な物件なんて予算内であるはずがないです。こんなことを続けていても消耗するだけ。正直言ってつき合いきれなくなったんですよ」。

 武さんによくよく聞くと、本当に言いたかったのは「予算内で完璧な物件はないのだから、まず、選択条件に優先順位をつけて候補を絞り込もう」という「見解」だった。それがつい「いい加減にしろよ」という「感想」に簡略化(?)され、英子さんの努力を全面否定したようにとられてしまったわけだ。

 たぶん、武さんも相手が他人だったなら、「感想」はぐっと飲み込んで、「見解」あるいは「説明」をしただろう。マイホームを買うときは言葉を惜しんではいけない。コミュニケーションの達人とは聞き上手な人。そのうえで、相手にとってわかりやすい(受け入れやすい)言葉を選ぶことだ。

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太田三津子 [不動産ジャーナリスト]

1978年青山学院大学卒。「住宅画報」編集、「住宅新報」記者を経て1995年フリーライターとして独立、専門誌や経済誌を中心に住宅・不動産関係の記事を執筆するかたわら、雑誌や書籍の企画編集、座談会の司会やコーディネーターとしても活躍。共著に『次世代ビルの条件』(鹿島出版会)。日本不動産ジャーナリスト会議会員。


家を買う!妻とのケンカを乗りこえて

マイホームを賢く購入するためのマニュアル本はたくさんあるが、現実はなかなかうまくいかない。マイホーム取得には夫婦の合意が不可欠だからだ。家探しから契約、入居、買い替えの過程で、多くの夫婦が一発即発の危機を体験している。「女房は一体なにを考えているのか」とぼやく男性のために、実例を交えながら夫婦の危機回避の心得を紹介しよう。

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