4.社長自身が経理・財務に関心を持つ

 赤字社長の多くは、経理処理は経理担当者に丸投げです。仮に、見たいデータが間違っていれば、ミスを怒るだけ。気合が足りない、根性が足りない、という社長の声が社内に響き渡っています。そしてその解決策も丸投げなので、結果的に何の解決にもなりません。

 ところが、黒字社長は、自社の経理システムや財務体質について、その特徴や仕組みをよく把握しています。欲しいデータが出ない場合は、その原因を経理担当者と一緒に追求します。

 また、仕組みはもちろんのこと、直近の売上や経常利益、手元資金残高といったデータもインプットされています。中には、毎月のどの段階でキャッシュが増えたり減ったりするのか、その増減ポイントまで把握している黒字社長もいます。

 また、財務データだけでなく、顧客数や客単価、一人当たり生産性、事業ごとの利益といった計数管理のデータ収集に関しても積極的に取り組んでいます。これにより自社の商品のポジショニングや戦略も明確になり、健全な財務体質が築かれています。

 このように、日々のお金の流れ、収益状況、手元資金残高、計数管理のデータを常に把握しておきつつ、経営を行う。これこそがまさに黒字社長が実践していることです。

 苦手な経理・財務から目を背けず、しっかりと向き合うこと、ここから逃げたら黒字社長にはなれません。