「でも、夢くらい持ってもいいじゃないか」という声もあると思います。
 もちろん、夢は持ってもいいと思います。でも、その夢が、あなたの英語力を伸ばすことを妨げているとしたらどうでしょう。

 「英語で考えなきゃ」という思いが強いと、「日本語で考えちゃだめだ」「英語を日本語に訳したらだめだ」「日本語を英語訳してから話すのはだめだ」という風に、日本語を介することに否定的になりがちです。
 根強い学校英語批判として、「英文和訳をさせるのがだめだ」なんていうこともよく耳にしますよね。

しかし、”日本語排斥”が、コミュニケーションを妨げたり英語力アップのチャンスをつぶしてしまうこともあるんです。次の例は、実際にわたしが耳にした、日本人のAさん、Bさんと、イギリス人との会話です。

イギリス人:Why do Japanese take off shoes before entering a house?
Aさん、Bさん:(あわわ、あわわ)

 「日本人はどうして、家に入る前に靴を脱ぐの?」とイギリス人から聞かれて、ちょっとテンパってしまった、というシチュエーションです。
 このとき、英語で考えようとするとどうなるでしょうか。

イギリス人:Why do Japanese take off shoes before entering a house?
Aさん:(あわわ、あわわ、英語で考えなきゃ…)Well, well...
イギリス人: ……。
Aさん: ……。

 英語で考えることに固執するAさんはあせるだけで結局なにも考えられず、「Well, well...」と間だけが空いてしまいました。「Well」というのは、ちょっと考え込んで言いよどんだりするときに使う言葉です。日本語でいうと、「えーっと」みたいな感じです。

Aさんは、格好だけは英語で考えている風ですが、頭の中は真っ白です。
 ためしに、「Well」と言いながら、英語で考えてみてください。なにか考えられますか?