Aさんは、「日本語」も「日本語で考える」ということも放棄してしまったので、いつまでたっても英語で自分の言いたいことを言えるようにはならなかったのです。

 たしかに、日本語を介在させることで、会話に間が空きます。しかし、少し間が空いてゆっくりであったとしても、言いたいことを日本語で組み立てて、それを英語に置き換えて発信したほうが、まともなコミュニケーションが図れるに決まっています。
 Bさんのように、日本語で考えて自分の意見をまとめあげ、それを英語に置き換えて言う経験を重ねれば、最初はたどたどしくてもやがてスムーズに話せるようになるのです。

つまり、英語を使うときに日本語の力を借りることは間違いではありません。
 もし、みなさんが英語を使うときにまず日本語で考えてしまう癖があっても、つい日本語が出てしまっても、それは日本語で考えている証なので、誤りではないのです。

 それでは、わたしたちはどのように英語を学べばいいのでしょうか。
 拙書『英語は日本語で学べ! 留学なしで話せるようになった私の“現実的な”学習法』では、英語脳の獲得を目先のゴールにする弊害と、私が実践して本当に役立った、「日本語の力を活用した英語学習法」を紹介しています。

 日本にいながら、英語力を伸ばしたいと思っている方の参考になれば幸いです。


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目次

●はじめに わたしが、英語が苦手になったわけ
●第1章  「英語脳」への夢は今すぐ捨てなさい
(コラム1 とにかくたくさん聞けば、英語はできるようになるのか?)
●第2章  「英単語」を覚えたいなら、わざと忘れなさい
(コラム2 海外メディアは英語力アップの邪魔になる!?)
●第3章  「スピーキング」力のある人がやっていること
●第4章  「発音」は日本語との違いに注目!
(コラム3 発音の仕組みを知ろう!)
●第5章  「文法」は規則でなく“理屈”で学べ!
●第6章  「速読&速聴」は“日本語力”を使いなさい
●おわりに