ひとつ目は、どんなにいいものを思いついても、似ているものはすでに世の中に存在しているはずなので、自分のほうが面白いと言い切れる勇気です。かつて当たっていたとしても、自分のほうがさらにおもしろいものにしてみせるというメンタルの強さは大事です。

 ふたつ目は、世の中のヒットは、掛け合わせに秘密があります。AとBが掛け合わさって、Cとなる。その掛け合わせで新しく見せていくのです。それを見抜く視点を持てばいいし、組み合わせるときに、使えばいいのです。

時代劇の勧善懲悪 × 銀行という舞台
無人の掃除機 × 室内ペット

という具合です。

ジグソーパズルを
ブロック玩具のように組み立てる

――「組み立てる」とはどのようなイメージなのでしょうか?

 まず、アイデアのピースの組み立て術は、「なぜ、私のアイデアが通らないの?」という一つの答えを導きます。ジャストアイデアでは弱いので、それをいかに組み立てるかが必要です。

 このときのイメージは、ブロック玩具のように組み立てること。よくジグソーパズルのピースでたとえられますが、平面での発想にしかなりません。ジグソーパズルをブロック玩具のように、上下左右で組み立てる。つまり、3次元でみせていくことです。

「わたしのアイデアが採用されない」<br />足りないのは、「組み立てる」という視点