増加する外国人客を
取り込む確かな戦略

──従来のビジネスユース主体の事業戦略からの転換と捉えることができそうです。

石田 ビジネスユースはもちろんのこと、観光・レジャー客、そして外国人の取り込みを目指す考えです。というのも、近年、訪日する外国人は増加しており、こうした需要に応えるため、昨年4月のMGH銀座プレミアのリニューアルオープンと同時に、ロビーアテンダントを導入しました。きめこまやかなおもてなしが好評で、グレードの高いサービスに自信を深めているところです。これらのサービスを各所に、これまで以上のスピード感を持って展開していく予定です。さらに、立地の特性に合わせ、広めのシングルルームやツインルームを増やすなど、観光・レジャーの利用比率を少しずつ高めていきます。

──観光・レジャーをターゲットにするからには、女性を意識した戦略も重要では?

石田 その通りです。5年前に開業したMGH四谷では、レディースフロアを設けるなど、女性中心のプロジェクトで企画から運営までを手掛けています。大阪プレミアでは四谷で得たノウハウをさらに進化させ、レディースフロアから最上階のSPAフロアに至る独立の動線を設けました。SPAでは、女性グループがお互いに気兼ねのないバスタイムも楽しんでいただけます。アメニティや内装はもとより、ファシリティも女性客のくつろぎを実現するものになっています。

スタッフ育成も進み
上質のくつろぎを提供

──蓄積したノウハウが各所で開花すると期待できます。上質のサービス提供には、スタッフのスキルアップも求められます。

石田 もちろんです。特に力を入れているのは、いわば「ほめて育てる」スタッフ育成です。例えば年1回のCSコンテストは、今年から「全力応対コンテスト」としました。おもてなしの基本であるあいさつをクローズアップし、お客さまに提供すべき価値をより明確にする狙いです。優秀者は三井グループのゲストハウスに招待しており、参加者の励みになるようです。3年前からはコンテストを録画したDVDを配布して成果を共有し、さらに高いレベルを目指すようにしています。

 外部業者を含めホテル運営の関係者全員が対象の表彰制度「ハッピーカード」も定着しました。全スタッフが一体感をもってサービス提供にまい進する姿勢が強まったと感じています。

──従来のビジネスホテルやシティホテルの枠組みを超える新しいジャンルの誕生を感じます。

MGHの公式サイトや直接ホテルに電話、来館での予約でTポイントが250ポイント獲得できる

石田 宿泊を主体とし、お客さまが安らぎとくつろぎの時間を楽しめる上質の空間を提供する。これがMGHの立ち位置です。ヘビー・リピーターも少なくない現状から、この方向性には私たちも自信を深めています。ぜひ一度お泊まりになって、他にはない居心地のよさをご体感いただきたいと思っています。

 お客さまにとって、ますますメリットをご提供できるよう、3月からはTポイントのサービスを順次導入します。MGHの公式サイトや直接ホテルにお電話・ご来館にてご予約いただくと250ポイント(それ以外では50ポイント)をプレゼントします。