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株式市場透視眼鏡

国内投資家・現物株主導の上昇
5月にかけて昨年末の高値更新

成瀬順也(大和証券チーフストラテジスト)
2014年3月26日
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 株式市場のマインドは徐々に改善している。日経平均株価は2月4日の1万4008円を底として、3月7日には1万5274円まで上昇した。昨年末の1万6291円からの下落に対し、半値戻しを達成した。

 4月からは消費税率引き上げが予定されており、景気と株価の先行きに不安を覚える向きも少なくない。その中で株価が上昇トレンドに移行しつつある背景には、「経済の好循環」期待がある。

 今回の日本経済の回復は、個人消費が主導している点に特色がある。ただし、2カ月前の当欄でも記したように、これまでの給与増は残業代やボーナス等の所定外給与の増加によるもので、基本給に当たる所定内給与は増えていなかった。所定外給与の増加と資産効果を背景とした消費増では、持続性に懸念の残る不安定な景気回復との指摘を免れない。

 しかし、3月12日に集中回答日を迎える今年の春闘では、日本経済団体連合会が6年ぶりにベア(ベースアップ)を容認するなど、賃上げムードが高まっている。実際、春闘より一足早く、2月の所定内給与は前年同月比+0.1%と、わずかながらも1年10カ月ぶりの増加に転じている。

 春闘でのベア・賃上げの広がりにより、このまま所定内給与の増加が続けば、日本経済が消費税増税を乗り越えられる可能性が高まるだろう。円安で回復した企業収益が雇用の拡大や所得の上昇につながり、それが消費の増加を通じてさらなる景気回復につながる。まさに、安倍晋三首相がこれ以外にデフレ脱却の道はないと唱える「経済の好循環」である。

 株式市場では小売り、外食、電鉄、金融、建設、不動産などの内需関連セクターが、主役の一つとなる。増税後に反動減があるとしても、株式市場は増税前の駆け込みも含めた好業績を、いったんは織り込みにいくとみている。

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