20日の東京市場は底堅い展開になりそうだ。注目されていた連邦公開市場委員会
(FOMC)では、100億ドルの量的緩和縮小が発表されたほか、事実上のゼロ金利解除には
幅広い要素を考慮することを表明し、目安とされた失業率6.5%の目標を撤廃。イエレ
ンFRB議長は会見で、量的緩和終了後から利上げまでに要する「かなりの」期間につい
て「概ね6ヶ月程度」との認識を示した。
利上げ前倒しが警戒されるとの見方から、19日のNYダウは反落。ただし、為替市場で
はドルが急伸する格好から、円相場は1ドル102円台前半まで円安に振れている。シカゴ
日経225先物清算値は大証比80円高の14500円となり、円安を受けた外需関連の上昇から
日経平均は続伸で始まろう。
一方、ロシアによるウクライナ南部クリミア半島の編入が、近隣諸国の分離・独立運
動に飛び火してきたと報じられるなか、積極的なポジションは取りづらいだろう。ま
た、日本は3連休に入ることから参加者も限られると考えられる。
19日の日経平均は後場寄り付き直後に14300円辺りまで下落した後に、先物主導で
14660円辺りまで急伸し、大引けにかけては14460円処に失速と、荒い値動きが目立って
いた。先物での仕掛け的な売買による影響とみられるが、参加者が限られるなかでは、
より影響を受けやすいだろう。
昨日の急伸局面では、日銀の黒田総裁の講演への思惑などが手掛かり材料になったと
の見方がされている。黒田総裁の講演は、20日、21日にも行われるため、相場変動のキ
ッカケになる可能性がありそうだ。