フィリピン 2014年3月26日

我が家の禁酒令
“愛飲家と愛煙家にとっての天国”フィリピンも今は昔

フィリピン在住17年。元・フィリピン退職庁(PRA)ジャパンデスクで、現在は「退職者のためのなんでも相談所」を運営する志賀さんのマニラレポート。格安な価格でビールを楽しめるフィリピン。愛飲家にとってはたまらない魅力だ。ところが最近、とくにビールに対する風当たりが強いようで……。

 ビジネス・マネージメントを専攻したママ・ジェーンは私の長年のビジネスパートナーで、国家警察の幹部であるパパ・カーネルとの間に一人息子のKIAN(もうすぐ4歳)がいる。ジェーンの家にはパパ・カーネルの連れ子であるキム(17歳の女の子)とジェーンの姪の双子(8歳の女の子)が同居し、さらにジェーンの弟、ヤヤ(子守)が加わり大家族で暮らしている。私はそのジェーン一家で「ダダ」と呼ばれ、おじいちゃんのような役回りを演じている。

 最近、そのママ・ジェーンから「KIANの前ではビールを飲んではいけない」というおふれが出た。これは一大事。私の人生最大の楽しみを奪うつもりかと反発したが、敵もかたくなに主張する。パパ・カーネルのきついお達しだともいう。

フィリピーノに秘密はない!?

 私の日々の楽しみはKIANと一緒に食事をとることで、そのときのビールがたまらなくおいしい。夜は食事中にサンミゲル・ビールの小瓶2本、そのあと寝るまでに2本と、1日にだいたい4本くらい空ける。最近はランチにも1~2本飲んで、少々度が過ぎているかなと思わぬこともないが。

サンミゲル・ビール(主にピルセンとライトが人気)は圧倒的なシェアを誇る。私は氷を入れて飲むが、そうすれば飲み終わるまで冷たくておいしい。ビールに氷を入れて飲んだらフィリピン通の証拠だ【撮影/志賀和民】

 しかし、減らせというのならまだしも「食事中に飲んではいけない」というのはいかにもつらい。ママ・ジェーンは「もし飲んだら、KIANを一緒に食事させない」と言い張る。KIANも母親に洗脳されて、私がビールを飲むかどうか見張っている。

 先日、ママ・ジェーンがいないので、ヤヤもキムも私にビールを飲むことを勧めた。鬼のいぬまに洗濯といったところだ。ヤヤはKIANに「Secret、ヒ・ミ・ツ」と言い聞かせた。KIANはわかったようなわからないような顔をして「Secret?」と繰り返した。

 噂をすればなんとかやらで、そのとき、ママ・ジェーンがちょうど帰ってきた。KIANはママ・ジェーンのところに飛んでいって「ダダ(私のこと)がビールを飲んだ」と言いつけた。

「フィリピーノに秘密はない。皆に知ってほしかったら、“秘密ね”と言えばあっという間に広がる」といわれるが、KIANは3歳にしてそんな意識をもちあわせているようだ。

セブンイレブンの冷蔵庫には、サンミゲルのほかにレッド・ホース、コルト45などの地元のビールが並んでいるが、キリン一番絞りやアサヒ辛口も奮闘している(香港などからの輸入品)。ただし値段は70~80ペソ(約160~180円)で地元ビールの倍近い。レッド・ホースはアルコール度が6.9%でサンミゲルの5%より高く、そのせいか庶民には人気がある【撮影/志賀和民】

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