肩身が狭いか、逆に誇らしいか?
「残業」に対する3つのイメージ

 ビジネスパーソン読者は、「残業」という言葉に対して、どのようなイメージをお持ちだろうか。

 若い読者は「ブラック(企業)」に近いイメージをお持ちかもしれない。

 定時には終わらない無理な分量の仕事を与えられるから、残業が必要になる。常時残業の可能性があるので、外の友達(異性の交際相手も含む)などと、約束ができない。毎日、自由時間がほとんどない。

 さらに、残業していることは自分の能率が悪いからだと評価される可能性があるので、残業代をフルに請求するのははばかられる。自分へのプレッシャーを減ずるために、つい「サービス残業」をしてしまう。しかし、時間分の残業代にならない労働には納得が行かない感情が残り、諸々の状況がストレスとなる。

 こうした感覚で「残業」を悪いものだと捉えているビジネスパーソンは、少なくあるまい。

 一方、「残業」をそれほど悪いものではないと考えて働いている若手ビジネスパーソンも多い。

 残業しているということは、自分にたくさんの仕事があるということであり、それは自分が大いに役に立っていることの結果だ。自分が関わっている仕事は、残業してでも行う価値がある。「残業」というオプションを持つことによって、マイペースで仕事に取り組むことができる。加えて、残業すると残業代という名目でお金までもらえる。残業は、有り難いチャンスだ。

 むしろ、たくさん残業していることを誇るような気持ちで働いているビジネスパーソンも多い。