先週に続いて今回も新聞のネット展開にまつわる話題を書こうと思いましたが、どうしても訴えたい問題がありますので、今週はそれを書かせてもらいます。自民党は、衆院選の目玉候補とすべく、東国原知事に自民党からの出馬を要請しているようですが、果たして東国原知事は国会議員として適格なのでしょうか。今週はこの問題を考えたいと思います。

テレビに出過ぎなのは
真面目に政策をやっていない証拠

 私は元々、東国原知事には否定的でした。その理由は簡単です。テレビに出過ぎ、そのために東京に来過ぎだということです。これだけ頻繁に東京に来ていて、宮崎県でまともな県政改革を進めているはずがないのです。

 私は竹中平蔵先生が大臣を務めた5年半の間ずっと、政務秘書官として四六時中一緒の生活をしていました。そのときの経験から言えば、真面目に改革をしようと思ったら、本当に忙しいのです。

 その頃の竹中先生の生活パターンは、平日は朝から19時頃までは役所や国会で忙殺され、その後の夜の時間は外部の有識者などと勉強会や会合、家に戻るのはコンスタントに23時過ぎでした。週末も必ず複数の勉強会や打ち合わせをこなしていました。かつ、竹中さんは毎日帰宅したら夜中まで勉強していたのです。側近だった私が感心する位に努力していました。

 もちろん、小泉改革の中身を分かりやすく世に発信するために、竹中先生もテレビにたくさん出演しました。しかし、タイトなスケジュールをやりくりして報道番組に短時間出る程度で、その前後は会議や打ち合わせでした。東京在住なので、そうした対応も可能だったのです。

 翻って東国原知事の場合はどうでしょうか。これだけ頻繁に東京に来てテレビ出演しているのですから、移動時間なども考えると、地元宮崎でまともな改革や政策を立案/実行する時間はほとんどないはずです。政策というのはそれほどに大変なのです。おそらく、宮崎県での政策は副知事(旧自治官僚)以下の役人に丸投げのはずです。それで宮崎県が良くなるはずありません。役人は徐々にしか物事を変えられず、世の変化より確実に遅れるからです。

 その意味で、私は大阪府の橋下知事は立派だと思います。橋下知事がテレビに登場するのは、だいたい地元での会見の姿です。これは、地元で真剣に改革に取り組んでいて、東京に来る時間などない証左だと思います。

地元宮崎で成果を残したのか?

 そうした事実を反映して、2007年1月の知事就任から2年半が経つのに、東国原知事は地元宮崎で目に見える成果を出せていないと思います。

 こう言うと、宮崎の観光/名産品の振興という成果を出しているという反論もあるかもしれません。確かに統計を見ても宮崎県を訪れる観光客数は東国原知事の就任以来久々に増加に転じていますが。しかし、それは成果でも何でもありません。知事の属人的な知名度に頼った成功に過ぎず、観光/名産品振興のための永続的な方法論やシステムが確立されたとは言い難いからです。知事が交代して普通の人になったら、すぐに元に戻るだけです。

 かつ、宮崎県のHPから、知事就任前の2006年から直近の2008年までの宮崎県のデータを見てみますと、企業倒産件数、大型小売店販売動向、鉱工業生産指数、失業率とすべて右肩下がりで悪化しており、生活保護世帯数は右肩上がりで増えています。