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シンデレラの邦訳は「灰かぶり姫」という
小保方晴子氏の世紀の大発見も、灰になるか

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第66回】 2014年3月28日
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 のっけからどーでもいいような話で恐縮だが、NHK大河ドラマである。

 織田信長に反旗を翻す石山本願寺を映した場面で、本当なら一向宗の阿弥陀如来像を置くべきところを、誤って釈迦如来像を置いてしまい、視聴者からの問い合わせで謝罪したばかりだが、それはとりあえず措いておく。

 今年の大河は、岡田准一くん主演の『軍師 黒田官兵衛』である。

 そもそも戦国時代には“軍師”という言葉がなかったからタイトルからして皆さまのNHKははやっちまっているのだが、それも措いとくとして、出演の女性陣である。

 彼女らの演技を見るにつけ、苛立ちを抑えきれないのは私だけなのだろうか。

 官兵衛の正室・光(てる)を中谷美紀ちゃんが演じている。司馬遼太郎の『播磨灘物語』では、官兵衛の正室はお悠となっているのだが、それも措いといて、織田信長の正室お濃を内田有紀ちゃんが、羽柴秀吉の正室おねは黒木瞳さんが、荒木村重の正室だしを桐谷美玲ちゃんが演じている。だしは側室だったように思うが、やっぱりそれも措いておこう。ここでは演技の話をしたいのだ。とにかくひどいのだ、彼女たちの演技。

 大河出演の女優さんたちに共通しているのは、武家の嫁のくせに、身体がぐにゃぐにゃと動くことだ。それが実に気持ち悪く、演技に気高さというものがない。私はそれが気になって仕方がないのである。

 この時代の武家は、常に背筋をぴしっと伸ばし、端正に佇んでいたと思うのだが、台詞をひとつ言うごとに彼女たちは顔を上下させ、身体をぐにゃぐにゃとくねらせる。いちばん身体が揺れるのは桐谷ちゃんだが、皆さまのNHKの演出家はそういう演技指導をしているのだろうか?

 さらに気になるのは、武家の嫁が歯を見せて笑う場面だ。

 内田有紀ちゃんなんて大口を開けて、きれいな歯がしっかりと見える。中谷さんも町娘や農民のように笑う。そんな笑い方を武家のおなごは“はしたない”としつけられているはずなのだが、私が間違っているのかな。

 黒木瞳さんはあえて秀吉との滑稽なやり取りを演じて……、やめた。これ以上は言わないことにする。おばさんが無理して女子高生を演じているみたいだなんて言ったらきっと誰かにブン殴られる。おねは落ち着きのない女だった、という設定なら名演技かもしれませんが。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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