「Change(チェンジ)」――。オバマ大統領が繰り返し唱えたこの言葉は、今やアメリカのみならず、世界サイズのテーマになりました。もちろん、日本においてもです。

 しかし、Changeを起こすためには、その前に必要な行動があります。それは、「Challenge(チャレンジ)」――つまり挑戦です。

  「ChallengeなくしてChangeなし」です。

 となると、変化を必要とする企業にとっては、言うまでもなく「挑戦をモチベートするマネジメントや施策」が極めて重要になります。

 では、ここで皆さんに問いかけをします。

  「あなたの会社やあなたのリーダーは、あなたの挑戦をモチベートしてくれていますか?」「あなた自身は、他人の挑戦をモチベートしていますか?」

 あなたの会社やあなたのリーダー、そしてあなた自身が“変化”を周りに呼びかけているのに、このような質問に対して「ノー」または「どっちつかず」という回答だったら、それはおかしな話なわけです。

 挑戦をモチベートしないで、いったいどうやって変化を起こすのでしょうか。
 
 会社がもしこのような状態だったら、普通の社員は「おかしいだろう」と不満を持ちます。なかには「やっていられない」と思う人も出て来るでしょう。これ一発で、企業には変化どころか“不機嫌な職場”が醸成されて行くのです。

挑戦嫌いな社員を増やすことは
簡単だが、その逆はかくも難しい!

  「うちの社員は挑戦をしようとしない」――こう嘆く人がいます。

 しかし、「挑戦嫌い」「挑戦臆病」な人を作るのは、実はとても簡単なことです。「挑戦による失敗を責めればよい」のです。

 ここで誤解のないように言いたいのですが、失敗には2種類あります。1つは“ミス”という類の失敗です。これは、「うっかり」「不注意」「手抜き」「確認不足」「連絡不足」「勉強不足」「思いやり不足」「慢心」などによる失敗です。