中国 2014年4月4日

日本人は中国人よりもメディアの影響を受けやすい!?

2006年に中国に移住した大橋さん。蘇州、北京、広州、そして08年からは上海に在住。情報誌の編集長を経て13年9月よりフリーランス。訪日中国人の数は今年になって一転、増加傾向が顕著になった。しかし、中国を訪れる日本人の数はますます減少傾向に。その差はどこから生じているのか……。

 先が見えない日中関係の行方。好調だった訪日中国人の数は、2011年9月を境に減少の一途をたどった。しかし、今年になってそれが一変している。

訪日中国人の数が上昇に転じる一方で、減少を続ける訪中日本人の数

 日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客数によると、中国は今年1月が前年比115.3%増、2月が92.0%増と、昨年度から一転して増加に転じている。中国は毎年、旧正月の連休時期が変動するので、1月と2月を合計しなければ正確な数字が算出されないが、1~2月の累計でも92.0%増である(下表参照)。その水準は、尖閣諸島国有化前の12年同時期(22万1500人)をも大きく上回っている。

 一方、日本人の訪中旅行をみると、今年に入っても減少に歯止めがかからない。中国国家旅行局が発表した今年1月の統計によると、日本は国別で2位を維持しているものの、13.81%の減少となっている。



 なぜ両国でこんなに違いがあるのか。もちろん、訪中旅行者数の減少は日中関係の悪化だけが原因ではないだろう。PM2.5に鳥インフルエンザという安全面への不安に加え、円安という要因もある。

 しかし前者についていえば、日本だけに影響する問題ではない。にもかかわらず統計をみると、日本の減少率は18カ国中1位だ。

 後者についても、円安が影響するなら他の国への渡航も減少するはずだが、13年の出国日本人数は前年比5.5%減ではあるものの、国別でみると中国だけが減少している。

 なぜ訪中日本人数だけが減少しているのだろうか。要因のひとつには、ビジネスニーズの減少が挙げられるだろう。日中関係が悪化する前は、視察や出張で中国を訪れる日本人も多かった。短期滞在の場合、わざわざビザを取得しないため、観光旅行にカウントされているはずだ。

 しかし、原因はそれだけではない気がする。

上海市内の目抜き通り、南京東路の歩行街。以前はよく日本人観光客の集団を見かけたが、平日のためか、端まで歩いても日本人に遭遇しない【撮影/大橋史彦】

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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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