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バランス人事崩壊に透ける
みずほ・佐藤社長の深謀遠慮

週刊ダイヤモンド編集部
2014年4月1日
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 合併から12年。みずほフィナンシャルグループ(FG)と傘下銀行が、長きにわたり続けてきた「バランス人事」が、いよいよ崩れ始めた。

 「32・27・26」──。この数字はそれぞれ、旧富士、旧第一勧業、旧日本興業の出身者の、4月1日以降の役員数だ。対等合併した旧3行が常に覇権を争い、FGと傘下銀行を合わせた役員数の配分で、1人の誤差も許さなかった時期さえある中で、一気に6人にまでその差を広げてみせたのだ。

バランス人事の呪縛から抜け出した先に、佐藤氏は何を見据えているか
Photo by Masaki Nakamura

 佐藤康博・FG社長を中心に練り上げた今回の役員人事は、一見すると、数で最多となり、かつ次期頭取ポストも手中に収めている旧富士勢が、大躍進したようにも思える。

 一方で、役員人事を細かく分解してみると、実は佐藤氏の影響力が残る部分が随所に見られ、銀行経営を林信秀・次期頭取に「禅譲」したとは言い切れない状況が、浮かび上がってくる。

 その様子は、佐藤氏と同じ旧日本興業出身者の配置を見れば、一目瞭然だ。これまで林氏が統括してきた国際部門や、新たに代表権を持つ銀行副頭取、委員会設置会社への移行後に委員会メンバーとなる非執行のFG取締役、委員会運営の要となる取締役会室長、組織の中枢となる人事を統括するグループ長は、4月以降、旧日本興業出身者が占める。

 さらに、佐藤氏自身も銀行の非常勤取締役として、引き続き機関決定の場には必ず参加する。そのため、役員数では旧日本興業が最少となる新たな体制の下でも、佐藤氏のグリップ力は、これまでと大きくは変わらない。

 そもそも、今回の大規模な役員人事は、昨年9月に発覚した暴力団融資問題がなければ、あり得なかった。行政処分に伴う経営権の唐突な禅譲によって、求心力が弱まり、行内が一時的に混乱するような事態を避けたともいえる。

 引き続き、佐藤氏が実権を握る経営体制の中で、今回の人事の一番の焦点は、国内営業の強化に向けた体制づくりだろう。

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