インドネシア 2014年4月9日

バリ男の血が騒ぐ! 今も続く伝統の闘鶏「タジェン」

バリ島の日本語フリーペーパー「アピ・マガジン」のアラサー女性編集者たちがリレー形式でリアルなバリの今をレポート。バリで古くから行なわれている闘鶏「タジェン」。果たしてこれは伝統的な宗教儀式のひとつなのか? はたまた単なるギャンブルか? バリ在住11年の蓮次郎子さんの報告です。

 バリ島では古くから「タジェン」と呼ばれる闘鶏が行なわれてきた。羽毛を逆立てて空中で蹴り合う鶏の躍動感溢れる姿に魅入られたバリの男衆は、自嘲と誇り(?)を込めて自分たちを「タジェナー」と呼び、こう言って胸を張る。

「ギャンブル? NO、NO! 宗教儀式さ」

バリ島では街や村のいたるところで鶏を見かける。バリ人家庭では必ず飼われているといっても過言ではない(写真と本文は関係ありません)【撮影/アピマガジン編集部】

王朝時代の記録にも残る
タジェンは神事かギャンブルか

 インドネシアでは法律で、ギャンブルが禁止されている。賭場を開く者も参加者も、摘発・処罰の対象となる。もちろんバリ島も例外ではない。

 バリ島の闘鶏「タジェン」は、荒ぶる神に闘鶏で流れた血を捧げる「タブー・ラー」という鎮めの神事を起源に持つ。16世紀の古文書にすでに記載されているというから歴史は古い。タジェンの語源である「タジ」という小刀を鶏の脚に付けて闘わせ、片方が死ぬか動けなくなった時点で勝敗が決まる。

 タブー・ラーとしての闘鶏は宗教儀式であり、3試合までは処罰の対象ではない。が、純粋にギャンブルとしての闘鶏は、当然ながら摘発の対象となる。そんな玉虫色の微妙な状態の中で、バリの闘鶏は連綿と続いている。

自慢の鶏はまるで我が子のように世話をする。飼い主の慈愛を込めた朝夕の水浴びも決して欠かせないのだ(写真と本文は関係ありません)【撮影/アピマガジン編集部】

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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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