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美人のもと

ランチで居座る「立たないさん」に、美人はいない

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第19回】 2009年2月24日
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*居座り

 友人と食事をするのは楽しい。おいしいものを食べながら、いろんな話をする。昨日見たテレビ番組の話でも楽しい。

 食べる瞬間というのはとてもストレスから解放され、本能に正直な時間である。たわいない話でも幸せである。

 ところがそういうリラックスできる時間でも、心からリラックスすることはまずない場合が多い。人気の店でランチを食べている時などは要注意だ。なにしろ、人気があるからランチタイムは行列ができる。当然、待っている人は早い回転を望んでいる。

 しかし、女性のランチは長い。他人のものが出てくるまで手をつけない人が多い。暖かい食事も冷めてしまう。1人で先に食べるのはどうも気まずい。自然に「まだの人」の視線を感じる。

 しかし、待たれるほうがもっと気まずい。だから、先に食べればいい。出されたものを前にして待っている女性の顔はどうしても美人から離れていく。視線が不自然。自分の前の食事と店内を行ったり来たり。会話しているようで、上の空。キョロキョロさん。これでは美しい目が育たない。

 食事も遅めである。早く食べ終わるとまた気まずい。自然と遅くなる。美人は自分のペースで楽しんでいるのに。

 問題は食事の後。混んでいる店なら、なるべく早く出るべきである。それなのに、食べ終わっても立たない。食べるものもないのに立たない。飲むものもないのに立たない。食器も下げられているのに立たない。そういうテーブルには美人は少ない。

 なぜ、そんなに居座るのか。何も出ないぞ。いや、待っている人から文句が出る。立ち上がろうと誰かが言うまで待っている。自分から言わない。だから待つ。意味なく待つ。会話も尽きたのに待つ。待っているのに、待っていないフリまでする。ここでも上の空のキョロキョロ。

 美人は店の空気を自然と感じて、気持ちよく出て行く。もちろんおいしくいただいたので笑顔だ。一方、立たないさんたちはごちそうさまの言葉もなく去っていく。おいしかったのか? 実は味に記憶がない。タイミングのことで振り回されているからだ。

 おいしいものを食べている瞬間の女性は実に美しい。見ているだけで人を幸せにする。そういう幸せの瞬間はできるだけ多く持つほうがいいに決まっている。

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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


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『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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