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今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

【パガニーニ「24のカプリース 作品1」】
秘儀の伝承か独占か…“魂を売った男”の選択は?

小栗勘太郎 [音楽愛好家]
【第83回】 2014年4月17日
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 日常生活の中で、何か素晴らしいものに出会ったら、それを真似したくなりませんか?

 しかし、ビジネスの世界ともなれば真剣勝負。苦労して開発した新商品や新技術は絶対ライバル企業に真似されたくありません。が、ライバル企業は何とかその核心部分を手に入れようと躍起になります。

 また、発明を保護すると同時に、発明によってもたらされる利便性を、社会に還元することも重要な課題です。知的財産権をめぐる問題は、そのバランスを如何に確保するかというところにかかっています。

 もちろん、音楽も同じです。自らが編み出した凄い技法は、門外不出にして独占的な地位を維持したい一方で、多くの人に聴いてもらいたいという願望も有るわけです。著作権や知的財産権という確固とした法的な枠組みのなかった時代、格闘した男がいました。

 と、いうわけで、今週音盤はニコロ・パガニーニ作曲の「24のカプリース 作品1」です。(写真・五嶋みどり盤)

ヴァイオリンが奏でる音楽の結晶

 「24のカプリース」は、古今東西のヴァイオリン音楽の最高峰に位置しています。

 聴けば分かるとおり、ヴァイオリンが奏でる音宇宙が成立しています。これが実は、たった1台のヴァイオリンで生み出されているというのですから驚異的なことです。

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小栗勘太郎 [音楽愛好家]

1958年生まれ、牡羊座のB型。某国立大学卒、米国滞在5年。公僕を生業とする音楽愛好家。著書は『音楽ダイアリーsideA』 『同sideB』(西日本新聞社)。『毎日フォーラム』誌にて「歴史の中の音楽」を連載中。


今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

ビジネス・パーソンは日夜、現場で闘って、日々、喜怒哀楽を感じる。実は音楽の現場も同じだ。だって、音楽もビジネスも、所詮、生身の人間が作る、極めて人間くさい営みだから。音楽には妙な薀蓄など不要かもしれないが、音楽が生まれる時には物語がある。それを知って聴けば、喜びが倍になり、悲しみが半分になるかもしれない。毎週1枚、心のビタミンになるような音盤を綴ります。

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