<2588> ウォーターD 620 +16
ウォーターダイレクト<2588>は唯一の上場宅配水専業会社。事業の特色はストック型
であり、顧客獲得への先行投資が将来のビジネスフローを決定づける構造にある。
2014年3月期第3四半期(2013年4-12月)の累計決算は、売上が前年同期比26%増の
65.7億円、営業利益はほぼ横ばいの2.4億円となった。2013年12月末時点の顧客数は
25万件超と、会社の年度計画(24万件)は早々に達成した模様。第3四半期(10-12
月)のみでは、売上が前年同期比16%増の22.8億円、営業利益は同53%減の1.0億
円。営業利益は前年同期比で大幅減となっているが、前四半期比では0.7億円の増加
と、それまでの漸減基調に歯止めがかかっている。ただし、第4四半期は大雪の影響
で製品出荷の停滞を余儀なくされた分、収益は圧迫され、通期の営業利益は会社想定
に若干未達となった可能性がある。2015年3月期、2016年3月期の業績は顧客件数の増
加、能力増強・拡充投資の貢献から、増収増益基調が続こう。なお、新規参入企業の
猛追を契機とした宅配水業界の厳しい顧客獲得競争は依然として継続している。同社
は光通信<9435>との合弁会社で再度攻勢に回る仕掛けを打っているが、概して業界は
動乱期の様相を呈しつつある。