映画『セックス・アンド・ザ・シティ』に、今回のキーワードとも言える台詞がある。

 ファンのあいだで『SATC』『S&TC』と呼ばれている大ヒット作は、もともとはアメリカで放映されたテレビドラマだった。四人の独身女性のNYライフと恋愛をコミカルに描いた物語らしい。六シーズンに及ぶ人気ドラマだったとのことですが、私は見ていないのでよくわかりません。

 なので、映画の肝心な場面だけ説明すると――、サラ・ジェシカ・パーカー演じるキャリーは、NYで発刊される新聞のコラムニスト。四〇歳になる。十年越しの恋が実りようやく結婚の運びとなるが、バツ2のお相手は式に来ない。

 嘆きのキャリーは、本来、彼と行くはずだったハネムーンに、親友たち三人と出かけるのです。海辺でひとり、キャリーは満杯になった携帯の留守番メッセージを聞くと、そこに彼からのメッセージが。

 怒りのあまり、キャリーは携帯電話を波打ち際に投げ棄ててしまうのです。

 当然、水没。そのむかし、レストランのレストルームで顔を洗っていたら、胸ポケットに入れていた携帯を落としたことがあるんですね私。何だ? と思って目を開けると、蛇口からじゃーじゃー流れる水流の真下に私の携帯。翌日、急いで携帯ショップに行ってみると、店員さんが携帯をパカッと開け、中からリトマス試験紙みたいなものを取り出した。それを見て、

「あぁ、全没ですね」

 と言ったのを思い出しました。あのリトマス試験紙みたいなので水没の具合がわかるのだそうです。で、私は買い替えを余儀なくされ、キャリーもやっぱり携帯を買い替えます。

 そのとき、キャリーの携帯は、347局で始まる番号になる。

「917じゃないの?」