あなたは、「転職したい」と思ったことがありますか。

 会社勤めをする人で、「転職」を考えたことが無い人は、一体どれだけいるでしょうか。もはや、1つの企業に勤め上げることが、個人の幸せだった時代は終わりました。安倍政権でも、「雇用の流動化」を雇用対策の1つに掲げており、今後益々「転職」は一般的な流れとなっていくことが予想されます。

 では、「転職」を考える時、あなたが思い浮かべる理由はなんですか。会社への不満?それとも、自身のキャリアのため?給料、社風、成長環境……など、会社を選ぶ判断軸は人によってまちまちですが、少なくとも「転職」をすることで、何かしらの現状を良くしていきたいと考えていることでしょう。では、あなたにとって、「働きがい」があると感じるのは、どんな企業でしょうか。

「働きがい」を実感するには、企業の働く環境と、個人の求めるニーズが一致することが重要です。「転職」がキャリアアップに大きく貢献しているアメリカでは、「働く人」が、「働く会社」を選ぶための情報が充実しています。中でも成長株して注目されているのが「glass door」というクチコミ情報サイトです。日本では、食べログや価格コムなどでも注目を集めているクチコミサービス。先だっては、「Yelp」の日本上陸が話題になりました。「転職」が当たり前になりつつある日本でも、企業発信の求人情報だけでなく、より客観的な企業情報を得るための手段としてクチコミサービスの利用が広まっています。「転職は当たり前、でも失敗はしたくない。自分にとって本当に「働きがい」のある会社なのか」、それを知るために、どん欲に情報を集める人たちが増えてきたのです。

 この連載では、就職・転職のための社員クチコミサイト「Vorkers(ヴォーカーズ)」で今年発表した「働きがいのある企業ランキング2014」から、「働きがいとは何か」ということについて紐解いていきます。初回は、総合ランキングを中心に、次回以降はいくつかの業界を中心に「働きがい」をみていきたいと思います。

「働きがいのある企業ランキング2014」は、「Vorkers」に集められた社員による企業のクチコミ情報を元に集計したもので、総合ランキングと各業界のランキングがあります。それぞれのランキングは、社員による8つの評価項目(「待遇面の満足度」「社員の士気」「風通しのよさ」「チームワーク」「20代成長環境」「人材の長期育成」「法令遵守意識」「評価の適正感」)による総合点から導きました。企業や業界による「働きがい」の特徴を知ることで、あなた自身が求める「働きがい」について考えてみてください。

※「働きがいのある企業ランキング2014」で集計した8つの項目については、ランキングに合わせて期間を限定し集計しているので、Vorkersにある企業情報とは、スコアが異なる場合があります。