<7267> ホンダ 3315 -155
売り優勢。先週末に決算を発表、前期営業利益は7503億円で前期比38%増益、8000億
円弱の市場コンセンサス水準はおろか、従来予想7800億円も下回る着地になった。ま
た、今期営業利益は7600億円で同1%増と横ばいの予想。市場予想は9000億円前後で
あったため、大幅に下振れる格好に。実績・見通しともに市場予想平均を大きく下回
る数値にネガティブな見方が先行へ。JPモルガン(JPM)では、北米の収益低迷
が顕著で今期の収益目線は下げざるを得ないと判断、投資判断を「オーバーウェイ
ト」から「ニュートラル」に格下げしている。
<9984> ソフトバンク 7550 -184
売り先行。スプリントのTモバイル買収が、さらに実現困難になるとの米紙報道を嫌
気する動きになっている。米FCCでは、通信事業者に認める周波数の量を設定する
ための電波計算の新方法を提案しており、新方法によれば、スプリントの保有周波数
が提供地域の大半で3分の1以上に達してしまうようだ。全体相場の地合い悪化にも連
れ安する状況へ。
<6954> ファナック 18450 +70
大幅続伸。先週末に発表の決算内容が好感されている。前期営業利益は1641億円で前
期比11%減益、従来予想の1478億円、市場予想の1600億円前後も上回る着地となっ
た。今期営業利益予想は2042億円で同24%増益の見通し、市場予想は2000億円弱の水
準であった。上半期計画のみの開示と見られていた中、通期予想までの開示は先行き
自信の表れと受け止める声も。なお、上半期予想は1210億円、市場予想の900億円を
大幅に上回る水準。1-3月期の受注上振れ、ディスクローズの改善など、評価材料多
い決算となった印象。野村では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げの
もよう。
<6301> コマツ 2194 +43
買い先行。先週末に決算を発表、前期営業利益は2405億円で前期比13.7%増益、従来
予想の2100億円、市場予想の2270億円レベルも上回る格好に。一方、今期見通しは
2430億円で同1.0%増益。2470億円レベルの市場コンセンサスとほぼ同水準になって
いる。今期の収益鈍化見通しを嫌気する動きよりも、実績値の上振れを素直に評価す
る状況のようだ。日立建機<6305>など同業他社との比較では、今期業績の前提が保守
的と捉えられている。
<6740> JDI 672 -127
急落。本日の寄り付き前、前期業績予想の下方修正を発表している。営業利益は従来
予想の304億円から272億円に減額修正、価格交渉の軟化に伴う出荷見合わせの発生な
どが業績の下振れ要因につながる。市場コンセンサスもほぼ会社計画線上であったた
め、想定外の下方修正となる形に。上場後間もないタイミングでの下方修正となり、
市場の信頼性の低下につながっていくとの警戒感なども先行へ。
<7276> 小糸製作所 2225 +283
上昇率2位。先週末に発表の好決算が評価材料視されている。前期営業利益は495億円
で前期比31%増益、従来予想の440億円を大きく上振れる着地に。今期は500億円で同
1%増益の見通し、増益率は鈍化するものの、水準自体は市場想定線となっている。
もともと、減益ガイダンスへの警戒感なども強かったため、増益予想には安心感も強
まる形のようだ。為替前提が95円/ドルなど、上振れ期待は高まる状況とみられる。
<5214> 電気硝子 508 -28
大幅安。先週末に決算を発表、前期営業利益は162億円で前期比35%減益、会社計画
レンジの下限水準での着地となった。一方、今期は決算期変更のため9ヶ月決算、営
業利益は110-170億円のレンジと予想している。前年同期比では2ケタ減益だが、市場
コンセンサス比較では上振れの格好と捉えられる。ただ、4-6月期計画は10-30億円の
レンジにとどまっており、7-9月期以降の回復には不透明感残るとの見方も。
<6460> セガサミー 2073 -94
さえない。公明党の慎重姿勢を映して、カジノ法案の今国会成立が不透明になってき
たと報じられている。同社や日金銭<6418>、オーイズミ<6428>、フジメディア<4676>
などカジノ関連銘柄は総じて売りが優勢の展開となっている。同社に関しては、UB
Sが先週に投資判断を格上げ、今国会会期中カジノ法案が可決すれば、数少ない「カ
ジノ関連」としてアップサイドが期待できると指摘していた。
<9437> ドコモ 1631 +58
しっかり。先週末、決算と同時に発表した自社株買いがプラスインパクトにつながっ
ている。発行済み株式数の7.72%に当たる3億2000万株を上限としており、取得期間
は4月26日から来年の3月31日までとしている。大規模な自社株買い実施のアナウンス
は想定外でサプライズと捉えられる格好に。NTTによる株式売却なども想定されて
いるようだ。SMBC日興証券では、業績底打ちを議論する時期が早まったとして、
投資判断を「2」から「1」に格上げしている。なお、前期業績は下振れ着地とな
り、今期営業利益予想7500億円は8000億円超の市場コンセンサスを大幅に下回ってい
る。
<6503> 三菱電機 1128 0
決算発表後は一時乱高下も、比較的強含む展開になっている。前期営業利益は2352億
円で前期比55%増益、従来予想の2200億円を上振れる着地となった。今期は2500億円
で同6%増益の見通し。市場予想は前期実績が2300億円程度、今期見通しが2700億円
程度になっていた。業績予想は保守的な銘柄として位置づけられており、特にコンセ
ンサス下振れの業績見通しを嫌気する動きは限定的、実績が想定を上振れて着地とな
ったことを評価する動きが優勢に。