男のスメルマネジメント
マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー
【第54回】 2014年5月12日
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藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

汗ばむ夏を前に体のニオイ対策は大丈夫?
男の「新たな体臭」登場で消費行動は変わるか 今年は「スメハラ対策市場」から目が離せない

夏が近づくと気になる
スメルハラスメント

 ゴールデンウィークも終わり、今年もそろそろ汗ばむ季節を迎えようとしています。昨年の夏は記録的な猛暑となりましたが、今年の夏も暑いという予測も出始めているようで、暑さに対する体調管理もさることながら、働く人にとっては「体臭」が気になる季節でもあります。

 最近では、体臭や口臭などの臭いで周囲に不快感を与えることを「スメルハラスメント(スメハラ)」というようで、意図がないにもかかわらず「ハラスメント(=嫌がらせ)」とされてしまう風潮もあり、自分の体臭に敏感になっている人が増えています。

 繊維メーカーのセーレンは4月8日、3月に実施した「『パートナーへのスメハラ』調査」の結果を発表しました。それによれば、回答した20~50代の男女合計500人の約8割が職場の異性の体臭や汗の臭いに不満(不快感)を持っており、約7割が職場の異性が行う消臭対策に不満を持ちながらも、その不満を相手に伝えていないケースが大半でした。男女別に見ると、はやり女性のほうが職場の異性の体臭や汗の臭いに不満(不快感)を持つ割合が高かったそうです。

 こんな世相を反映してか、昨今は、男性用デオドラント(制汗剤)市場が活況のようです。従来はスプレーを体に吹き付けるタイプの商品が主流でしたが、ロールオンタイプ、クリームタイプ、スティックタイプ、シートタイプなどにもバリエーションが増え、2013年の市場規模は100億円を超える勢いを見せているのです。

 とはいえ、男性向けデオドラント市場はまだ女性向け製品市場の5分の1程度に過ぎません。ですが、今年はメーカー各社から新製品が続々発売され、日本でもいよいよ本格的な男性用デオドラント市場の成長が期待されています。

 例えば、花王は今年2月、除菌スプレーシリーズに初めて“男性向け”を加えました。この製品は、従来の除菌スプレーのように衣類や布などに吹きかけて、繊維の奥から消臭・除菌するという使い方は同じですが、働く男性の汗や皮脂などから出る体臭や、外から衣服に付けて持って来るさまざまな臭いに対処しようというものです。

 また、さきほど「スメハラ調査」で紹介したセーレンは、高性能消臭下着(女性向けもあり)が好調のようですし、体臭を体内から改善するサプリメントなども売れ行きがよいようです。


SPECIAL TOPICS

藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社を経て、92年、フィンランド人の社長と二人でザイロフィン ファーイースト社(現ダニスコジャパン)を設立。素材メーカーの立場から キシリトール・ブームを仕掛け、キシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。07年、株式会社インテグレートを設立し、代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』『99.9%成功するしかけ』 『漂流する広告・メディア』講演活動も行っている。integrateGroupウェブサイト:http://www.itgr.co.jp/

 


マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

インターネットなど双方向メディアの普及に伴い、従来の広告メッセージが届きにくい時代になったと言われます。どんな方法なら消費者とのコミュニケーションが成立するのか。「次世代IMC」を掲げる注目のマーケティング企業CEOがその極意を伝授します。

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