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高島屋、阪急阪神百貨店が提携
統合まで3年の長い道のり

週刊ダイヤモンド編集部
2008年10月20日
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 百貨店業界で再び大型統合が動き始めた。高島屋と、阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリング(以下、H2O)が経営統合を前提に、資本・業務提携に踏み切った。

 これまでの百貨店再編と異なるのは、経営・財務が“健全”な会社同士であることだ。それでも、10月10日の会見で、高島屋・鈴木弘治社長は「百貨店業界は、この10年で大きく売上高を落とし、厳しい経営環境は共通認識としてあった」と説明した。

 過去、統合の動きがなかった高島屋だが、鈴木社長は「孤高を貫くとはひと言も言っていない。ずいぶん前から他社との提携を模索していた」と胸の内を明かした。

 年明けから経営企画担当者が情報交換をし、4月に高島屋の鈴木社長とH2Oの椙岡俊一会長が会って話し合いを重ねてきたという。

 両社の直近の売上高を合算すると1兆5143億円。業界トップの三越伊勢丹ホールディングスと肩を並べる。

 規模以上に強みが出るのが、年商1000億円という巨艦店を全国にバランスよく構えることだろう。高島屋は横浜店、日本橋店、大阪店(難波)、京都店、名古屋店の5店。H2Oは大阪・梅田に圧倒的な強さを誇る。

 たとえば、三越伊勢丹ホールディングスは三越日本橋店と伊勢丹新宿本店こそ、それぞれ2700億円、2600億円を誇るが、この2店以外に1000億円以上の店舗はない。アパレルなどとの交渉は地域一番店が有利とされ、「百貨店の理想型」(業界関係者)との声が出ている。

 だが、この強者連合にも課題が残る。まず、統合までに3年の時間をかけることだ。

 その間は提携関係にとどまり、両社10%ずつの株式を持ち合う。契約では、途中で統合をやめることもできる。

 「10%の株が担保。お互いやめないことにしようと話している」(椙岡会長)というが、途中で破談になる可能性はゼロではない。主導権をどちらが握るかといった点も不透明で、強者連合だけに、その誕生は予断を許さない。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 須賀彩子 )

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