割高感高まる新築物件
割安な中古物件に注目

 今は一度買った住まいに、ずっとそのまま住み続ける時代でもない。家族構成の変化や収入の変化に合わせて最適な住まいに住み替えるのが、賢い生活者の姿ではないだろうか。

 そう考えると、今は最適な住まいを求める「住み替え」のベストタイミングだと言えるだろう。理由は景気回復が続いていること、住宅ローンの低金利が続いていること、新築マンションの供給量が増加していること(住宅着工件数は2013年は前年比11%増)などだ。

 実際、多くの人が「今が住み替えのタイミングだ」と考えているようで、需要が盛り上がっている。さらに建設資材や人件費の高騰もあって、原価が上昇し、新築住宅価格はジワジワと上がっている。

 しかし、新築物件に住み替えるだけが、「住み替え」ではない。中古物件、現状の住まいのリフォーム、場合によっては賃貸住宅への「住み替え」だって、選択肢として考えるのが賢い生活者の姿だろう。

 そこで今回は、「中古物件を購入して、リフォームする」というケースを考えてみたい。新築住宅の割高感が高まっている今「住み替え」を考えるなら、ぜひ検討したい選択肢だ。このケースにおける理想の住まい、気持ちの良い「住み替え」を実現するコツは、どこにあるのだろうか。

銀行も不動産もサービス整い
市場3兆5000億円超の見通し

 中古物件と新築物件の最大の違いは価格だ。中古物件の程度や築年数にもよるが、新築物件の60~70%程度の価格で購入できることが多い。実際に「中古+リフォーム」した人は、「新築ではなく中古物件にすることで、自分の住みたいように自由にリフォームする予算が捻出できる」と話す。

 今ではほとんどの銀行で、中古住宅購入費用と購入後のリフォーム費用を合わせて借りることができる、「中古+リフォーム一体化住宅ローン」を整備している。