アベノミスクの成長戦略の目玉である国家戦略特区について、対象地域に指定された東京都の提案は出来がイマイチとメディアでも批判されていますが、これに対して舛添知事がネット上で反論をしています。

 しかし、これを読むとどうも言い訳ばかりで、舛添知事はやはり改革を行なう気はないんだと思わざるを得ません。

都と区の調整なき地域指定

 国家戦略特区に指定されるに当たって、東京都の提案は、東京の全域ではなく23区のうちの9区だけという狭いエリアを対象としていることが未だに問題視されていますが、この点について舛添知事は以下のように反論しています。

「特区の地域について、東京都はとりあえず23区中の9区を指定したが、「東京都全域を指定しないのはけしからん」と、先の学者たちは言う。彼らは、東京都の地理を知っているのであろうか。
 (中略)
 どの地域であれ、地元の要望がまとまり、規制緩和によって、それを実現しようという合意が形成されれば、既存の9区に、他の区や市町村も付け加えていく方針である」

 この反論は一見もっともらしいのですが、実際は地域を9区に限定した理由は何も明示していません。

 どうやら、特区の提案を国に提出するに際して都は区としっかり調整を行なわず、都の官僚が民主党政権時代の総合特区の枠組みの下で民間企業が再開発を進めようとしている地域だけを選んだとしか考えられないのに、さも都の側が正しくて批判はおかしいと強弁するのはいかがなものかと思います。