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きれいなお姉さんは好きですか?
男はどうして美人が好きなんだろう

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第74回】 2014年5月23日
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 本稿をお読みのきれいな女性たちに質問します。もし、こんな求人広告が出たら、あなたは応募しますか? 決していかがわしい仕事ではありません。

 一、すこぶるつきの美人であること。
 二、未婚者たること。
 三、相当の生活を営んでいる家庭の者なること。

 全部クリアしたという方は、どうぞ、私にご一報を。既婚者でも構いません。お食事なんていかがでしょうか……、じゃなくて、この求人募集は、実際にあったものなのである。

 こんな求人を大々的にやったとなればフェミニズム団体が黙っちゃいないのだが、そこはご安心。昭和四年の求人広告です。ちょうど『ごちそうさん』の年代ですね。

 しかし、この募集を出したのが文部省だったというから驚きじゃありませんか。

 当時は民間企業でも募集要項のひとつに“美人”という表現はあり、しかし、民間が「なるべく美人」と抑えた表現をしたのに対し、お上は堂々と「すこぶるつきの美人」と表していたのだとか。これが官僚の原点なのかしら。

 当時の読売新聞は、その求人をこう報じている。
  「美人に限って文部省が採用」(昭和四年二月六日付)
 すごいね。当時の課長のコメントも持っている。

 「女子職員は評判がいいので、この四月も数名採用する方針だが、六年も七年もいられると閉口する。出来うるなら二、三年で嫁に行ってもらいたい」

 だそうです。

 こういう考えは私が若い頃にもあった。ある大手商社の部長さんに取材したとき、部長さんはこう言われたのだ。取材後の雑談のときだけど。

 「女性社員にはね、できるなら社内結婚をして、早く退職してほしいんですよ。旦那が元同僚だったら、旦那が会社でどんな仕事をしているかもわかっているし、帰りが遅くなったって文句は言わないでしょう」

 皆さんもご存じの大手商社ですよ。時代が平成になるかならない頃のことだけど、いまもそういう考えでやっているのかなあ。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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