チャールズ・ハンディ チャールズ・ハンディ(1932年生まれ)は組織研究で有名である。彼は仕事の未来像を描き出し、人生やキャリアの変化を究明した。そして現代社会における労働の実態を観察した結果、職場生活や組織の不変の特質は、逆説的ではあるが、突然の不連続な変化である、ということを指摘した。彼はイギリス人労働者の半分が継続的なフルタイムの仕事にはつかないという未来像を予測したが、それはこれまでのところかなり正確な予測である。

人生と業績

 アイルランド生まれのチャールズ・ハンディは、フリーランスの著述家であり、教師であり、テレビ解説者である。彼はロンドンビジネススクールの客員教授で、政府、企業、ボランティア団体、教育団体といった広い分野の組織のコンサルタントを務めている。

 ハンディはオックスフォード大学を卒業後、シェルインターナショナルのマーケティング部門や人事部門で働き、さらにアングロアメリカンコーポレーションのエコノミストとなった。その後マサチューセッツ工科大学(MIT)のスローンスクール・オブ・マネジメントに移り、学究的世界に戻った。1967年には、ロンドン・ビジネススクールにMITのスローンプログラムを自らの指揮のもとで導入し、経営心理学と経営能力開発のコースで教鞭を執った。同スクールで1972年には教授に、1974年には学部長になった。1977年にはウィンザー城の聖ジョージ館館長となり、企業倫理の研究や会議を主宰した。その後は教師として、行動科学の企業経営への適用、経営の変革や組織構造、そして生涯学習の理論と実践を主要テーマとした。

 彼はイギリス王立職業技能検定協会の元会長であり、1994年には最優秀ビジネスコラムニストに選ばれた。彼はまたBBCラジオ4のニュース番組「トゥディ」の「今日の思想」コーナーのレギュラー出演者でもある。