4日の東京市場は底堅い相場展開が続こう。3日の米国市場は反落。NYダウ、S&P500指
数が連日の最高値更新を続けていたこともあり、利益確定の売りが先行した。しかし、
GMやフォードなどの予想を上回る自動車販売の発表が好感されたほか、アプライド・マ
テリアルズなど半導体関連が堅調だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円高の
15060円となり、この流れから日経平均は15000円処での底堅さが意識されそうだ。
政府が6月中に発表する成長戦略への期待感が高まってきている。市場の関心はGPIF
の比率引き上げへの思惑と法人税率の引き下げであるが、GPIFや法人税率に関連したニ
ュースが連日で報じられるなか、先高期待は高まってきている状況だ。
特にGPIFの資金流入期待が大きく、足元での急ピッチのリバウンドによって過熱感が
警戒されるだけに、押し目待ちの買い意欲の強さがうかがえる。また、個人投資家の需
給状況が足元で急速に改善を見せてきている。この表れがミクシィ<2121>やソフトバン
ク<9984>の株価動向に映る。ミクシィについては2度目の信用規制措置が発動されたも
のの、大引けにかけて急速に上げ幅を拡大させていた。
個人の良好な需給状況のなか、売り込まれていた中小型株への見直しの流れが広がり
をみせてくる可能性がある。また、GPIFの米沢委員長が日本株の基本比率も大幅な引き
上げを検討する意向を示すなか、高ROE銘柄へ関心が集まっている。中小型の高ROE銘柄
への物色も強めそうだ。短期的な過熱警戒は想定内のなか、押し目待ちに押し目なしの
展開が続くかが注目される。