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週刊・上杉隆

第二次補正予算案を先送りする日本が、
世界から見捨てられる日

上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]
【第55回】 2008年11月27日
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 おととい(11月24日)、英国政府は、景気刺激策として、VAT(付加価値税)の減税を発表した。総額200億ポンド(約2兆9000億円)、深刻な金融危機を受けて、英国経済を下支えするのが狙いだ。

 VAT(Value Added Tax)は日本の消費税に相当する。内容は、現行の17.5%から15%に税率を下げるというものだけあって、先月の銀行への公的資金注入と同様、国民からの反応は概ね良好だ。

 特筆すべきは、こうした政策の発表に当たって、首相自らが直接国民に訴えかける手法を用いていることだ。

 前日(23日)、ブラウン首相は、英大衆紙「ニュース・オブ・ザ・ワールド」に寄稿して、事前に減税案を示している。

〈必要とあらば、手を差し伸べる〉(”I'll give help when you need it”)

 こう題された手記は、低所得者層に向けて直接訴えかけるものとして、あえてタブロイド紙が選ばれたという背景がある。

 「現在、家計で困難に直面しているすべての世帯に対して、私たちは手を差し伸べる用意があります。そして、政府はつねに皆さんの味方であることをわかってほしい」

 こうした発表方法は、日本では考えられないことだ。これは、政府のメディア戦術の一環であり、前政権のスピンドクター、アラステア・キャンベルがタブロイド紙の記者であったように、英政府の常套手段なのである。

 さて、話を戻そう。ブラウン首相は、24日の記者会見の中で、過去の日本の金融対策を引き合いに出し、名指しでこう批判している。

 「わが英国は、日本のような悪い手本と同じ轍を踏んではならない。時間はない。少しの猶予もないのだ」

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上杉 隆 [(株)NO BORDER代表取締役]

株式会社NO BORDER代表取締役。社団法人自由報道協会代表。元ジャーナリスト。1968年福岡県生まれ。都留文科大学卒業。テレビ局記者、衆議院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ東京支局取材記者、フリージャーナリストなどを経て現在に至る。著書に『石原慎太郎「5人の参謀」』 『田中真紀子の恩讐』 『議員秘書という仮面―彼らは何でも知っている』 『田中真紀子の正体』 『小泉の勝利 メディアの敗北』 『官邸崩壊 安倍政権迷走の一年』 『ジャーナリズム崩壊』 『宰相不在―崩壊する政治とメディアを読み解く』 『世襲議員のからくり』 『民主党政権は日本をどう変えるのか』 『政権交代の内幕』 『記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日戦争』 『暴走検察』 『なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか』 『上杉隆の40字で答えなさい~きわめて非教科書的な「政治と社会の教科書」~』 『結果を求めない生き方 上杉流脱力仕事術』 『小鳥と柴犬と小沢イチローと』 『永田町奇譚』(共著) 『ウィキリークス以後の日本 自由報道協会(仮)とメディア革命』 『この国の「問題点」続・上杉隆の40字で答えなさい』 『報道災害【原発編】 事実を伝えないメディアの大罪』(共著) 『放課後ゴルフ倶楽部』 『だからテレビに嫌われる』(堀江貴文との共著)  『有事対応コミュニケーション力』(共著) 『国家の恥 一億総洗脳化の真実』 『新聞・テレビはなぜ平気で「ウソ」をつくのか』 『大手メディアが隠す ニュースにならなかったあぶない真実』


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