ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線

【最終回】
韓流ドラマ版権を買い漁るミャンマーテレビ局
なぜ日本のコンテンツは海外で韓国に負けるのか

杉田浩一 [株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役]
【第21回】 2014年6月26日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

クールジャパンの笛吹けど
東南アジアでは韓国コンテンツが席巻中

 東南アジア各国でも、韓国ドラマやK-Popは市場を席巻している。遅ればせながら、クールジャパンの旗印のもとに、日系コンテンツも市場の奪回を図ろうとしているが、なかなか目に見える成果が出ていない。

 そもそも、東南アジアといえば、昔から日系コンテンツが強かったはず。よく「『おしん』を見て育った」とか、「日本のアニメは好き」といった話を嬉々として話しかけてくる人に会うことも多いが、最近、特に現地の若い世代にとって日系コンテンツはどうも旗色が悪い。

 ミャンマーにおいても状況は基本的に同じだ。現地では、韓国ドラマで出てくる髪型をまねたり、ドラマに出てきた商品を買おうとしたり、韓国文化をパッケージ化したマーケティング戦略が有効に機能している。

 ミャンマーにおいても日系コンテンツを売り込もうという動きはある。ただ、コスト面での優位性が発揮できず、なかなか食い込めていない。今回は、ミャンマーにおける日系コンテンツの現状について見ていきたい。

ヤンゴンで緑色のビルボード・ポール
が増えつづけるわけ

ポールの色が緑色だ。これはヤンゴン市開発委員会所有のビルボードということになる。

 まず、ミャンマーでの広告ヤンゴンでは、最近屋外広告(いわゆるビルボード)のポールの色は、一昔前までは、黄色や赤や、色とりどりだったが、最近は緑色に塗り変わっている。

 ポールが緑色だと、そのビルボードはヤンゴン市開発委員会(Yangon City Development Committee:YCDC)が保有しているということだ。緑色ではないポールのビルボードは一般企業等が保有している。

 最近は、市内のビルボードをすべてヤンゴン政府が買い取っており、政府はポールの色をどんどん緑色に塗りかえている。緑色のポールのビルボードに広告を出そうと思ったら、所有するYCDCに掛け合わなければならないが、民間所有のビルボードに広告を出す場合と比較して話がややこしくなってくる。

 ヤンゴン政府のなかでも多くの部署がビルボード広告に関与しており、ビルボード設置部署や看板の番号を管理する部署、税金関連の部署等々、広告1つ出すにも、関係する部署をすべて通さなければならない。それも、なかなかスムースにいかず、利権の役得を発生させるために、わざわざ面倒くさいプロセスにしているのではと思えてくる。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

杉田浩一 [株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役]

すぎた こういち/カリフォルニア大学サンタバーバラ校物理学及び生物学部卒。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士課程卒。15年間にわたり複数の外資系投資銀行にて、海外進出戦略立案サポートや、M&Aアドバイザリーをはじめとするコーポレートファイナンス業務に携わる。2000年から2009年まで、UBS証券会社投資銀行本部M&Aアドバイザリーチームに在籍し、数多くのM&A案件においてアドバイザーを務める。また、2009年から2012年まで、米系投資銀行のフーリハン・ローキーにて、在日副代表を務める傍ら東南アジアにおけるM&Aアドバイザリー業務に従事。2012年に、東南アジアでのM&Aアドバイザリー及び業界調査を主要業務とする株式会社アジア戦略アドバイザリーを創業。よりリスク度の高い東南アジア案件において、質の高いアドバイザリーサービスの提供を目指してASEAN各国での案件を遂行中。特に、現地の主要財閥との直接の関係を生かし、日系企業と現地企業間の資本・業務提携をサポートしている。ミャンマーにおいては、大手事業会社、総合商社、金融機関等の進出戦略立案及びその実行サポートに携わる一方で、2012年よりダイヤモンド・オンライン(Diamond Online)にて、3年間にわたり人気コラム『ミャンマー その投資ブームは本物か』『海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線』を連載。


海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線

民主化へ舵を切り、欧米の経済制裁が解除されたことで、世界中の企業の耳目が集まるミャンマー市場。具体的な民主化政策の実行からわずか1年で、会社法や外国投資法など進出する企業にとって重要な法律が施行され、市場として環境が整い始めた。本連載では、企業進出の現場から何が具体的な問題点なのか、またそれを乗り越えるようどのような努力が現在なされているのかについて見ていきたい。「ミャンマー その投資ブームは本物か」に続く、連載第2弾。綿密な現地取材をもとに、ミャンマービジネスの最前線を追う。

「海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線」

⇒バックナンバー一覧