他人に害を与えれば、
必ず自分に返ってくる

 ここまで見てきたように、上司への悪口は、

(1)自分の評判を落とす
(2)上司に伝わる可能性がある

 というリスクがありますので、社内の同僚や先輩、後輩には絶対言ってはいけません。

 また、上司に限らず、同僚のことを悪く言うような態度も信用を落とします。本人としては、自分の優位性をアピールする意図があるかもしれませんが、それを聞いた人はそうはとりません。悪口を聞く側の立場で考えてみればわかる通り、かえって当人の度量の狭さをアピールすることになってしまうだけなのです。

 悪口は、周囲の信頼を落とす結果となることを述べましたが、さらにそれらは自分にも悪影響を及ぼしてしまうのです。人間の脳は主語を認識しないと言われています。

 主語がないので「Aさんって、本当にダメな人だね」と口にした場合、潜在意識では「Aさん」の部分はなくなり、「本当にダメな人だ」という言葉だけが自分の中に刷り込まれてしまうのです。『人を呪わば穴二つ』ということわざの通り、「他人に害を与えれば、必ず自分にかえってくるものである」ということです。

(次回掲載は、7月9日です)


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