株式レポート
7月14日 18時0分
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決算発表シーズン幕開け まずは無難なスタートを切る - 米国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の米国株式市場
―利益確定売りとポルトガル大手銀行の信用不安問題で反落―


<先週の概況>

先週の米国株式市場は下落しました。週の前半は前週にダウ平均が1万7000ドルを突破し、短期的な達成感が出たことに加え、主要な経済指標の発表がなく材料難だったことから利益確定売りに押されました。

7月10日にポルトガルの大手銀行であるバンコ・エスピリト・サントの財務状態に関する懸念が広がり、ダウ平均は場中に前日比180ドルほど下落したものの、米国経済に深刻な影響を及ぼすほどの危機にはつながらないとして徐々に下げ幅を縮小、翌11日にはダウ平均や主要指数は反発しました。


米国株式市場バリュエーション




業種別リターン



ダウ平均採用銘柄 週間騰落率ランキング



<上昇>

ダウ平均採用の30銘柄中週間ベースで上昇したのは8銘柄にとどまりました。プロクター・アンド・ギャンブル(PG)やウォルマート(WMT)など消費財関連が堅調でした。

<下落>

ゴールドマン・サックス(GS)やJPモルガン(JPM)など金融関連が特に軟調でした。これらの銘柄に加えてシティ・グループ(C)やバンク・オブ・アメリカ(BAC)などの金融機関は金融危機の際の住宅ローン債券などの損失について、司法省と和解が近いと報じられており、その和解金額などについて注目が集まっています。金融株はシティが14日、ゴールドマンとJPモルガンが15日、バンク・オブ・アメリカが16日と今週続々と決算が発表されます。

先週発表された主な経済指標

FOMC議事要旨(6月17日・18日開催分)

9日に公開されたFOMC議事要旨では、量的金融緩和(QE3)を10月に終了する方針を決めていたことが明らかとなりました。これまで通りFOMCが開催されるたびに月100億ドルずつ債券購入を減額していくと12月まで50億ドル購入される計算となっていましたが、10月に一気に150億ドル減額して量的金融緩和を終了する方針が示されました。この対応について市場の驚きはありませんでした。
また、FRBのスタッフは引き続き当面のインフレ率がFRBの目標である2%を下回って推移すると予想していることが判明しました。あわせてFOMC内で現段階では利上げについて具体的な時期など差し迫った議論はされていないことが判明し、市場には安心感が広がりました。
15日と16日にはイエレンFRB議長の半期に一度の議会証言が予定されています。当然発言はFOMCでの議論に沿ったものとなることが予想されますが、思わぬサプライズ発言が出ないか注目されます。

今後発表される主な経済指標

7月15日 小売売上高(前月比)市場予想 +0.6% 前月 +0.1%
7月17日 住宅着工件数(年率換算)市場予想 102万件前月 100.1万件

15日に6月分の小売売上高が発表されます。5月分は市場予想の前月比+0.5%に対し+0.1%とやや期待はずれに終わりました。

ただ、月初に発表された6月の新車販売台数など個人消費関連指標は引き続き堅調推移を保っており、小売売上高も良好な内容が期待されます。

また、17日には6月の住宅着工件数が発表されます。昨冬以降低迷が続いてきた住宅市場ですが、6月にようやく底打ちの兆しを見せました。このまま力強く浮上することを期待したいところです。


マーケットビュー
―決算発表シーズン幕開け まずは無難なスタートを切る―

ポルトガルの大手行の信用不安という思わぬ事態がマーケットを一時的に混乱させましたが、現時点では欧州経済そして世界経済全体に波及するような大きな問題に発展することは想定されておらず、混乱は短期的に収束すると見られています。

8日に主要企業のトップバッターとしてアルミ大手のアルコア(AA)が決算を発表、前年同期の赤字から一転して黒字転換し、利益は市場予想を上回るなど良好な内容でした。決算発表の翌日アルコアの株価は5%以上上昇しました。続いて週末11日には米国上場銀行で最も時価総額が高く、ウォーレン・バフェット氏が投資していることでも有名なウェルズ・ファーゴ(WFC)が決算を発表しました。純利益は前年同期比4%増と堅調な内容で、ほぼ市場予想通りの内容でした。4―6月期の決算発表はまずは無難なスタートを切ったと言えそうです。

今週はダウ平均採用銘柄ではやゴールドマン、JPモルガンの金融に加えて、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、インテル(INTC)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、IBM(IBM)、ゼネラル・エレクトリック(GE)が決算を発表します。以前から繰り返し述べている通り、多くの企業が堅調な4―6月期の決算発表とともに、通期の利益見通しの引き上げを行い、それを材料として米国株は一段高すると考えています。

フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕

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(マネックス証券)


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