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中国株 下落、欧米株安と軟調な経済指標を受け - 中国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の中国株式市場
―中国株 下落、欧米株安と軟調な経済指標を受け―


<先週の概況>

先週の中国株式市場は下落しました。上海総合指数は前週比12.4ポイント(0.6%)下落し、2,046.96ポイントで終えました。香港ハンセン指数も前週比312.91ポイント(1.33%)安の23,233.45で引けました。

6月のCPI、PPIともに小幅ながら予想を下回りました。また、先進国向けの輸出が足かせとなり、6月の輸出は予想に届きませんでした。


中国株式市場バリュエーション




業種別リターン



香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング



<上昇>

香港ハンセン指数構成銘柄のうち、3銘柄は変わらず、16銘柄は上昇、31銘柄は下落しました。世界PCメーカ最大手であるレノボグループは週間で4.2%の上昇となりました。世界のパソコン出荷台数は4―6月(第2四半期)に前年同期比1.7%減と、市場予想(7.1%減)よりも小幅な減少にとどまったことが好感されました。また、香港証券取引決済所は外資系のアナリストが株式を「買い」に新規格付けたことから、買われました。

<下落>

一方、サンズチャイナやギャラクシー エンターテイメント グループはアナリストの格下げでそれぞれ5%超下落し、香港ハンセン指数を押し下げました。また、中国銀行は連日の資金洗浄をめぐる報道を受けて、大きく売られました。

先週発表された主な経済指標

7月8日 生産者物価指数(PPI、前年比) 6月 -1.1% 市場予想 -1.0%、前回 -1.4%

6月の中国生産者物価指数(PPI)の前年比は市場予想に届かなかったものの、前月の-1.4%から-1.1%に下げ幅が縮小しました。また、マイナス幅の縮小は 3カ月連続であり、中国国内需要の持ち直しと生産の拡大抑制を背景に、需給環境は緩やかながら改善方向にあります。

業種別の生産者物価の前月比を見ると、主な30業種の中で、16業種が上昇、14業種が下落しました。非鉄金属製錬(0.2%増)や石油?ガス採掘価格(0.2%)などの上昇が目立ちました。また、石炭採掘および洗浄の価格は前月より1.1%下落したものの、下落幅が3月以来最低となりました。


7月8日 消費者物価指数(CPI、前年比) 6月 +2.3% 市場予想 +2.4%、前回 +2.5%

5月の消費者物価指数(CPI)の前年比は2.3%増と、5月の2.5%から伸びが小幅に低下しました。前月より豚肉価格の上昇が続いた一方、野菜と果物の価格は軟調に推移しました。それを受けて、食料関連CPIが前月の4.1%から3.7%に低下しました。それに対して、食料除くCPIは1.7%となり、前月と比べて横ばいでした。


7月9日 中国貿易収支 6月 315.6億ドル 市場予想 369.5 億ドル 前回 359.2億ドル

輸出(前年比) 6月 +7.2% 市場予想 +10.4% 前回 +7.0%

輸入(前年比) 6月 +5.5% 市場予想 +6.0% 前回 -1.6%

9日に発表された6月中国の輸出は前月比7.2%の上昇と、市場予想を大幅に下回りました。また、6月の輸入は予想に届かなかったものの、5月の-1.6%から5.5%に増加しました。

前回のウイークリーレポートで指摘した通り、政府の規制により偽装輸出の水増し状態が解消したことで、基準となる前年同月の輸出額が低下したことから、大方のエコノミストが約10%増を予想していました。実績をみると、輸出が7.2%増と、予想を大きく下回りました。先進国向けの輸出が大きく減少したことが主な理由だと考えられます。

グラフ「中国輸出金額の推移 地域別 (2010年〜)」を見ると、アメリカを筆頭に、日本やヨーロッパ圏などの先進国向けの6月の輸出が軒並み大幅に減少したことが明らかになりました。2010年年初を100とすれば、アメリカ向け(5月の146.5→6月の140.6)と日本向け(5月の134.7→6月の127.4)の下落が目立ちました。それに対して、アジア向けの輸出(5月の186.7→6月の186.9)は小幅に上昇しました。

輸入については、輸入数量が上昇したものの、輸入価格が減少した傾向が鮮明です。税関のデータを見ると、鉄鉱石の輸入は19.1%増加した一方、平均価格は13.4%低下しました。また、銅の輸入は25.9%増加しましたが、平均価格は9.7%下落しました。



今後発表される主な経済指標

7月15日 マネーサプライM2(前年比) 6月 市場予想 +13.6%、前回 +13.4%

6月の貿易収支は315.6億ドルの黒字となったため、中国人民銀行(PBOC)が為替の買入や公開市場での資金の注入などから推測すると、6月のマネーサプライM2が13.6%と、前月より増加する公算が高いと考えられます。


7月16日 固定資産投資(前年比) 6月 市場予想 +17.2%、前回 +17.2%

固定資産投資額は、農村部を除いた都市部の建築工事や設備工事費を集計したものです。5月の不動産関連の固定資産投資額は前月より減少した一方、製造業、建設業また鉄道向けの固定資産投資は堅調に推移しました。6月もこの傾向が継続し、固定資産投資額の伸びは17.2%増と見込まれます。


7月16日 小売売上高(前年比) 6月 市場予想 +12.5%、前回 +12.5%

6月の中国製造業PMIの雇用指数は48.2から48.6に上昇し、小売売上高が上昇するサポートになったものの、不動産販売は減少しました。これらが相殺して、6月の小売売上高(前年比)は12.5%増を予想しています。

7月16日 鉱工業生産(前年比) 6月 市場予想 +9.0%、前回 +8.8%

6月中国製造業PMIは小幅ながら50.8から51に上昇し、内訳の生産指数も前月の52.8から53に上げました。これらの先行指標を見ると、6月の鉱工業生産は9%増を見込んでいます。


7月16日 国内総生産(前年比) 2Q 市場予想 +7.4%、前回 +7.4%

2014年第2四半期の国内総生産(GDP)は7.4%増加と見込まれています。汚職調査の影響で消費が低迷したことに加え、不動産関連の固定資産投資も伸び悩んだ格好です。一方、「定向降準」といわれている中小企業向けの預貸率規制の緩和や国外需要の緩やかな回復などを受けて、PPIや鉱工業生産などが上昇しつつあり、消費と投資の減少をある程度相殺できるようです。従って、2014年第2四半期のGDPは前回と横ばいを予想しています。


マーケットビュー

先週、世界の主な株式指数はほぼ下落しました。特にポルトガルの最大手銀行が短期債務の返済を延期したことから投資家心理が悪化しました。また、ファンダメンタル面では、中国の6月の輸出が予想に届かなかったことなどが相場にとってマイナスの材料になりました。これらを受けて、香港ハンセン指数は週間ベースで1.3%下落しました。

但し、前週の香港の金融管理局の11回の資金注入を見ると、多量の外部資金が香港マーケットに流入しつつあることが分かります。また、11日の中国証券報によると、まもなく公表される「新国十条」(新『保険業の改革・発展に関する若干の意見』)は保険資金の運用について、明確な指導方針を打ち出すとの見方が素直に好感されました。

上述の内外資金が支えとなり、ハンセン指数は短期的に反発する公算が高まっていきそうです。なお、今週水曜日に中国の国内総生産(GDP)、固定資産投資(FAI)、鉱工業生産(IP)などの重要経済指標が発表され、注目されます。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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