今なら「ソマリランドの大隈重信」が狙える

「僕はソマリランドの大隈重信になります」<br />稀代の革命起業家の挑戦と、「ごく普通の悩み」とは?<br />――白木夏子×税所篤快特別対談前編白木夏子(しらきなつこ)
株式会社HASUNA代表取締役・チーフデザイナー。1981年鹿児島県生まれ、愛知県育ち。短大を卒業したあと、2002年ロンドン大学キングスカレッジ進学。国連インターン、投資ファンド会社を経て、2009年HASUNA設立。人、社会、自然環境に配慮したエシカルジュエリーブランドを日本で初めて手掛け、注目を浴びる。テレビや雑誌やはじめ、あらゆるメディアに出演し、そのビジネスと生き方に絶大な支持を集めている。世界経済フォーラムGSCメンバー。

税所 ソマリランドに足りないのは、イノベーションを起こす人材です。それなのに、お金を持っていて才覚がある人、つまり産業を起こすような人は海外に出てしまう。けれど、イノベーションについて学べる大学院ができれば、この構造を変えられるかもしれない。だから、僕はソマリランドに大学院をつくりたいんです!

白木 どのような大学院にするか、構想はあるのですか?

税所 まだ練っている途中ですが、英語コンテンツと現地人の先生のコンテンツを組み合わせ、オンライン授業で日本の学位を出せる仕組みを考えているところです。名前は、「ジャパンソマリ・イノベーションユニバーシティ」。学長は米倉誠一郎先生にお願いしています。

白木 なるほど。もう、構想も目標もすごい、としか言えません(笑)。

税所 たまたまなのですが、僕が進学するロンドンには、世界最大のソマリランド人コミュニティがあるということが分かりました。そこで、人と金を巻き込んで革命を起こしていきます。夏子さん、僕はアブディをソマリランドの大隈重信にしたい! 多岐に渡る人材を輩出している早稲田大学創設者、大隈重信。今のソマリランドなら、そこが狙えると思うんです。

白木 大隈重信ですか! ソマリランドのそういう存在になれたらすごいことですね。