橘玲の世界投資見聞録 2014年8月13日

クロアチアの「愛国の歴史」と対照的なW杯の静かな応援
[橘玲の世界投資見聞録]

 サラエボでワールドカップに初出場したボスニア代表の試合を観たあと、隣国クロアチアの首都サグレブでクロアチア対カメルーンを観戦した。

[参考記事]
●W杯、ボスニア代表の背景にある凄惨な”民族紛争”の歴史

 クロアチアは今回が4回目のワールドカップ出場で、1998年のフランス大会と2006年のドイツ大会で日本と対戦したことを覚えているひとも多いだろう。98年大会では決勝リーグでドイツを破る大健闘で4位の好成績を残したが、02年(日韓大会)と06年は一次リーグで敗退している。

 ザグレブは13世紀まで遡る古い町で、城壁に囲まれた丘の上に聖マルコ教会を中心とした旧市街があり、その南に新市街が広がっている。新市街の中心がイェラチッチ広場で、クロアチアの国民的英雄ヨシップ・イェラチッチの騎馬像が周囲を睥睨している。クロアチア代表の試合があるときは、この広場の巨大なモニタでパブリックビューイングが行なわれるのだ。

クロアチア×カメルーン戦の夜、パブリックビューングに集まったひとたち  (Photo:©Alt Invest Com)

 

クロアチアのひとたちの愛国心

 私は今回、はじめてザグレブを訪れたのだが、「旧社会主義圏」というイメージとはまったくちがう洗練されたヨーロッパの都市なのに驚いた。繁華街には洒落たブティックやレストランが並び、ひとびとはおしゃれをして、オープンカフェでワイングラスを傾けている。ここがイタリアやドイツの観光地だといわれてもまったくわからないだろう。

 それでも、いくつかクロアチアの特徴らしきものに気がついた。

 イェラチッチ広場から西側の坂を上ると旧市街の城壁に出る。この城壁の一角は「石の門」と呼ばれていて、1731年の大火で旧市街が焼け落ちたとき、灰の中から奇跡的に無傷で見つかったとされるマリア像が安置されている。
このマリア像に祈ると願いがかなうと信じられていて、私が訪れたのは平日の夕方だったが、100人ちかい列ができていた。日本の初詣の参拝とはちがって一人ひとりがマリア像の前にひざまずいて長い祈りを捧げているから2時間以上は待つことになるはずだが、誰も文句はいわない。クロアチアのひとたちはものすごく信心深いのだ。

聖マリア像に祈りを捧げるために並ぶ         (Photo:©Alt Invest Com)

橘玲の書籍&メルマガのご紹介
世の中(世界)はどんな仕組みで動いているのだろう。そのなかで私たちは、どのように自分や家族の人生を設計(デザイン)していけばいいのだろうか。
経済、社会から国際問題、自己啓発まで、様々な視点から「いまをいかに生きるか」を考えていきます。質問も随時受け付けます。
「世の中の仕組みと人生のデザイン」 詳しくは
こちら!
橘 玲の『世の中の仕組みと人生のデザイン』 『橘玲の中国私論』好評発売中!

バックナンバー

»関連記事一覧を見る

海外投資必勝マニュアル&本

海外投資のノウハウが凝縮! ここで紹介しているコンテンツ、書籍はすべて、ネットから購入が可能です。さらに「海外投資実践マニュアル」は「海外投資を楽しむ会」の会員になれば割引価格で購入可能です。

作家・橘玲がメルマガ配信を開始!
橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
橘玲×ZAiONLINE海外投資の歩き方
作家・橘玲がメルマガ配信を開始!
subcolumn下影

ページのトップに戻る

本WEBサイトに掲載している全ての記事およびデータについて、その情報源の正確性・確実性・適時性を保証したものではありません。本サイトの提供情報を利用することで被った被害について、当社および情報提供元は一切の責任を負いませ ん。万一、本サイトの提供情報の内容に誤りがあった場合でも、当社および情報提供元は一切責任を負いません。本サイトからアクセス可能な、第三者が運営するサイトのアドレスおよび掲載内容の正確性についても保証するものではなく、このような第三者サイトの利用による損害について、当社は一切責任を負いません。また、併せて下段の「プライバシーポリシー・著作権」もご確認ください。