りんかい線の東雲駅を出ると、心地よい風が吹く湾岸の街。 「パークタワー東雲」は晴海通りを7分ほど歩いたところにある。 ここの高層階に、Iさんと奥様のMさん、一人娘Hちゃんの新しい住まいがある。

オリンピック開催決定の翌週
モデルルームを見にきて即決

 Iさんは5年前、結婚を機に初めてマンションを購入。場所は晴海だった。
「ちょうどリーマンショックのころで安かった。2LDKが3千万円台で買えました」

「さすがに最初はちょっと怖かったベランダにもすっかり慣れてきました」と奥様

 晴海を選んだのはこのエリアの将来性を見込んでいたわけではなく、当時からオリンピックを予想していたわけでもない。
「晴海を選んだのは偶然です。いくつかの物件を検討していましたが、東京郊外のモデルルームを見たあと晴海の物件の値段を見たら同じだった。えっ、同じなの!それなら晴海でしょう」


 そして、昨年9月。2020年の夏のオリンピック開催が東京に決定した。Iさんがオリンピックのニュースを見ていると、親しくしている不動産屋さんから電話が入った。

ベランダからは湾岸エリアを一望できる

「高く売れますよ。売りませんか? って。ニュースを見ていてもピンとこなかったけれど、マンションが高く売れるということがわかったら、次を買ってもいいかなと……」
 マンションの前が選手村になるという。このあたりの開発は一気に加速するだろう。Iさんは「いい機会だから、次のマンションを探してみよう」と思った。