櫻井幸雄が独自に調査・分析人気指数で探る注目のマンションと最新市況

郊外エリアで人気を集める
駅近･大規模･再開発

東京23区内では､ミオカステーロ赤羽(人気指数7.0)や世田谷千歳台ガーデン&レジデンス(同2.7)､ライオンズ上井草レジデンス(同5.3)､ザ･パークハウス上鷺宮(同4.1)など､住宅地系の場所に建つマンションが高指数になっているのが注目される｡ザ･パークハウス上鷺宮は23区内､駅から徒歩4分の大規模･低層マンションで､希少価値が高い｡ミオカステーロ赤羽は一般借地権であるため､2LDK+Sが3500万円からの価格設定｡こういう物件は注目度が高くなる｡

郊外大規模マンションで､人気指数が高かったのはプラウドシティ新川崎｡全271戸で人気指数｢6.8｣も立派だが､注目したいのはその立地条件｡JR横須賀線と湘南新宿ラインが利用できる｢新川崎｣駅から徒歩13分､JR南武線｢鹿島田｣駅から徒歩8分｡決して､便利な立地のマンションではない｡

しかし､一戸建て住宅中心の場所で､公園や神社､学校に囲まれた静かな住環境のなか､1万平方メートルを超える大きな敷地で､自ら良好な環境をつくりだすマンションとなる｡また､同様の郊外大規模･環境創造型マンションにはひばりが丘フィールズ(同3.7)もある｡こうした良質な物件を支持する人が増えたのは､喜ばしいことである｡

駅近や再開発などで注目される物件には､王子飛鳥山ザ･ファーストタワー&レジデンス(同4.3)や武蔵浦和 SKY&GARDEN(同2.6)､ルネ新白岡駅前(同1.9)､パークホームズ流山おおたかの森ザレジデンス(同1.6)､グランセンス吉川美南ステーションコート(同1.0)などがある｡いずれも駅に近い｡なかには商業施設よりも駅に近い物件もあり､注目度が高まるのは当然だろう｡

首都圏以外では､大阪で北摂･阪神間･帝塚山など人気エリアで高指数物件が増えていることが注目される｡ライオンズ南千里マスターハウス(同4.9)､クレヴィア千里桃山台(同2.6)､BrilliaCity千里丘(同3.5)､プレミスト北千里クラッシイ(同1.1)､そしてクレヴィア帝塚山ザ･ハウス(同1.4)などだ｡クレヴィア帝塚山ザ･ハウスは帝塚山では久々の物件｡そして､帝塚山らしい立地とつくりで､注目されている｡

最後に､地方物件の話題を1つ｡沖縄･那覇のリュークスタワー(同0.3)は､コンスタントに集客し､この2年間で2棟合わせて約600戸を売り切った｡沖縄のマンションとしては驚異的な売れ行きである｡