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戦略の教室
【第3回】 2014年9月4日
著者・コラム紹介バックナンバー
鈴木博毅

3分でわかるクラウゼヴィッツの『戦争論』
「相手の強みを真似て無力化する」
今さら知らないとは言えない「逆転優位戦略」

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孫子からクリステンセンまで、3000年に及ぶ古今東西の戦略エッセンスをまとめた書籍『戦略の教室』から、特に有名な10の戦略を紹介する連載。第3回は軍事戦略の古典、クラウゼヴィッツの『戦争論』。米陸軍戦略大学校をはじめ世界中の将校が学び、ビジネスにも応用される戦いの勝利の法則とは?

リベンジできたプロイセンの逆転戦略とは?

占領下で虎視眈々と練られた軍事改革

 ナポレオンは1812年に60万の軍勢でロシア遠征を行い、壊滅的な敗北を喫します。フランスに占領されていたプロイセンは、好機と考え打倒ナポレオンを掲げ、宣戦布告。しかし、あえなく撃退されたため、各国を誘い第6次対仏大同盟を結成します。

 オーストリア帝国軍、ロシア帝国軍などがフランスへの攻撃に参加、プロイセン軍はブリュッヘル司令官の指揮のもと、ナポレオン指揮下のフランス軍を撃退、祖国を取り戻すことに成功します。翌1814年に同盟軍はフランス領内に侵攻、3月にプロイセン軍がパリへ入城し、皇帝ナポレオンは退位してエルバ島に流刑となります。

 ナポレオンの戦争は、オーストリア帝国やイギリスとの確執、ロシア大遠征が歴史上知られていますが、直接的な退位の引き金はプロイセン軍の侵攻でした(プロイセン王国は現在のドイツ北部に相当)。

 プロイセン王国は1701年から1918年に存在した国家です。兵隊王と呼ばれたヴィルヘルム一世以降、欧州の名門軍事国として栄えますが、1806年にナポレオン率いるフランス軍に敗れ、国土の半分を失います。

 存亡の危機を迎えたプロイセン王国は、フランス人の支配によって愛国心が強く芽生え、占領下で秘かに軍制改革に励みます。祖国復活を目指して必死に研究を重ねたプロイセン軍人の一人が、のちに名著『戦争論』を書いたカール・フォン・クラウゼヴィッツその人だったのです。

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鈴木博毅 

1972年生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。ビジネス戦略、組織論、マーケティングコンサルタント。MPS Consulting代表。貿易商社にてカナダ・豪州の資源輸入業務に従事。その後国内コンサルティング会社に勤務し、2001年に独立。戦略書や戦争史、企業史を分析し、ビジネスに活用できる新たなイノベーションのヒントを探ることをライフワークとしている。顧問先には顧客満足度ランキングでなみいる大企業を抑えて1位を獲得した企業や、特定業界で国内シェアNo.1の企業など成功事例多数。日本的組織論の名著『失敗の本質』をわかりやすく現代ビジネスマン向けにエッセンス化した『「超」入門 失敗の本質』(ダイヤモンド社)は14万部を超えるベストセラーとなる。その他の著作に、『企業変革入門』『シャアに学ぶ逆境に克つ仕事術』(日本実業出版社)、『戦略の教室』(ダイヤモンド社)、『「空気」を変えて思いどおりに人を動かす方法』(マガジンハウス)、『実践版 孫子の兵法』(プレジデント社)、『この方法で生きのびよ』(経済界)、『君主論』(KADOKAWA)などがある。

 


戦略の教室

孫子、クラウゼヴィッツ、ランチェスター、ドラッカー、ポーター、コトラー、マッキンゼー、BCG、クリステンセン…他。人類3000年におよぶ戦略のエッセンスが2時間で一気にわかる書籍『戦略の教室』から、特に人気の高い戦略を抜粋して掲載。目標達成、マネジメント、組織づくりに役立つ、3分でわかる古今東西戦略論ガイド。

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