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仮想世界に忍び寄る金融犯罪

市場の急拡大で不正資金も流入!
オンラインゲームに潜む“本当の獲物”

有友圭一 [デロイトトーマツコンサルティング パートナー],藤澤俊雄 [デロイトトーマツコンサルティング マネジャー]
【第2回】 2009年4月13日
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 オンラインゲームに参加するプレーヤーの目的は、ひとつのストーリーを完遂する、強いモンスターを倒す、プレーヤー同士の交流を図るなど、様々である。現実世界から離れ、無限に広がり続ける匿名の仮想世界で、彼らが目指す“獲物”は多様化を続けている。

 しかし、少なくとも「プレーヤーの知らない間に金融犯罪に加担してしまうようなストーリー」は、存在しないはずである。

 ところが、“事実は小説より奇なり”とはよく言ったもの。実は近年、オンラインゲームでプレーヤーがアイテムを購入するために利用する電子マネーを利用した犯罪が、頻繁に起きているのだ。

 さらに、プレーヤーが組織化して、オンラインゲームが提供する世界でマネーローンダリング(マネロン)を行なう事件も起きている。

 そこで今回は、オンラインゲームで横行する犯罪事例からマネロンの手口についての共通項を見つけ出し、仮想世界におけるビジネスリスクと対策法を探って行く。

急拡大するRPGへの
参加者は今や3人に1人

 オンラインゲームとは、PCをはじめとする携帯型を含む家庭用ゲーム機や携帯電話などを利用し、インターネットを介して行なうゲームサービスである。オンラインゲームでは、国籍を問わず多数の人間が同じ場所に集まり、ゲームプロバイダーが提供する様々なゲームを楽しむことができる。

 オンラインゲームは、チェスやポーカーといったテーブルゲームだけではない。とりわけプレーヤー自身がそのゲームの主人公となってストーリーを進めるRPG(Role-Playing Game)は、絶大な人気がある。

 特に仮想世界にあるRPGは、多くのプレーヤーが集まり様々なストーリーが展開されることから、MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)と呼ばれ、“多人数同時参加型オンラインRPG”とも訳される。

 インターネットやIT技術の発展に伴い、このMMORPGの拡大がオンラインゲームビジネスの発展を加速したとも言われ、その市場規模は2006年に1000億円を突破し、会員数も4000万人を超えた。(注1)

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有友圭一 [デロイトトーマツコンサルティング パートナー]

グローバル金融機関を中心に様々な業界に対するマネロン規制対応、業務プロセス設計、システム設計・構築、電子マネービジネスモデル策定支援、法規制アドバイザリーなどを手がける。著書に『マネーロンダリング対策の実務』(ファーストプレス刊)など多数。米国公認会計士。英国ウォーリック大学MBA。

藤澤俊雄 [デロイトトーマツコンサルティング マネジャー]

金融機関に対し国内法人設立を含む事業立上支援や法令順守体制構築を得意とする。また、幅広い分野におけるマネロンなど金融犯罪対策支援に精通している。金融犯罪に関連して「仮想世界に忍び寄る金融犯罪」でも仮想世界における金融犯罪対策について連載。


仮想世界に忍び寄る金融犯罪

オンラインゲームや電子マネーなど、急拡大する「仮想ビジネス」は、今や金融犯罪の温床となっています。この連載では、そのビジネスリスクと対処法を徹底解説します。

「仮想世界に忍び寄る金融犯罪」

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