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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

イノベーションに必要なのは創造性ではなく“働きかけ”

上田惇生
【第102回】 2008年11月20日
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創造する経営者
ダイヤモンド社刊
1800円(税別)

 ゆだねられた人材に仕える怠惰な執事たるなかれ(『創造する経営者』より)

 「未来において何かを起こすには進んで新しいことを行なわなければならない。今日とは違う何が起こることを望むかを進んで問わなければならない」(『創造する経営者』)

 今日のイノベーションの議論において意味なく強調されている創造性なるものは、問題の鍵ではないとドラッカーは言う。アイディアはすでに企業だけでなく、あらゆる組織に利用しうる以上に存在している。

 ビジョンが事業の未来を築くには、厳格な条件を満たさなければならない。実用的な有効性を持たなければならない。

 実現したいことを実現するには、長い時間がかかることがある。あるいは、永久に実現できないことがある。しかし実現した暁には、成果としての製品やプロセスやサービスに、顧客、市場、最終用途が存在しなければならない。

 明日は必ず来る。そして、明日は今日とは違う。そのとき、今日最強の企業といえども、未来に対する働きかけを行なっていなければ、苦境に陥る。個性を失い、リーダーシップを失う。残るものといえば、大企業に特有の膨大な間接費だけである。

 「マネジメントたる者は、自らの手にゆだねられた人的資源に仕える怠惰な執事にとどまらないためにも、未来において何かを起こす責任を受け入れなければならない。進んでこの責任を引き受けることが、たんなる優れた企業から偉大な企業を区別し、サラリーマンから事業家を峻別する」(『創造する経営者』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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