安倍政権が内閣改造を行ないました。安倍首相は改造後の会見で、「諸政策をさらに大胆かつ力強く実行するため内閣改造を行なった」、「引き続き経済最優先でデフレ脱却と成長戦略の実行に全力を尽くす」と発言していますが、本当にそうなるのでしょうか。

1年程度のショートリリーフの内閣?

 こうした安倍首相の力強い言葉とは裏腹に、新聞報道では、石破、谷垣といった来年の自民党総裁選で、かく乱要因になり得る人を取り込んだといった評価もあります。官邸の内部や周辺の様々な人から情報収集する限り、やはりそうした要素が大きいと言えそうです。

 実際、それらの人の内閣改造に対する評価を聞くと、

「攻めより守り、政策より政治を優先した内閣改造だ」

「今回の内閣改造の意義は、早期の衆院解散・総選挙がなくなったこと。党の側も含め重厚な体制になったが、衆院選を戦う体制ではない」

「今回の内閣の布陣は一年程度のショートリリーフではないか。衆院選前にまた内閣改造を行なって、小渕さんなど選挙向きの人を幹事長に据えるのでは」

「今回の内閣では政策を大胆に進めるというより、当面の課題を淡々とこなすだけになるのでは」

 といった声が目立ちます。

 もちろん、谷垣氏や二階氏といった中国に人脈のある大物を党三役に起用したことで、日中関係はある程度改善するでしょうし、集団的自衛権の問題への対応(法改正)の準備も淡々と進むでしょうから、外交・安保関係はある程度動くと予想できます。